私たちが日頃よく目にする「雑草」を研究する人がいる。静岡大学・雑草学の稲垣栄洋教授だ。
雑草というと、抜いても抜いても生えてくるような“強い”イメージを持ちがちだ。しかし、「植物学では雑草は強い植物だとは言われていない。むしろ“弱い”植物。強い植物が入ってこないような場所に生えている」と稲垣教授は話す。
そもそも雑草とは、「望まれないところに生える全ての植物」のことを指す。「雑草学」はその雑草の性質を明らかにして防除法を作っていく学問だ。明治時代からある、歴史ある学問だという。農薬などを作るため雑草の種類や生態を研究し、稲垣教授の「雑草学研究所」では、雑草の人工栽培も行っているそうだ。