メジャーデビューも記憶に新しいKANDYTOWNからIO、YOUNG JUJUに続いてDONY JOINTがBCDMGのバックアップでソロデビュー。KANDYTOWNの面々の参加や、クルーの亡き精神的支柱YUSHIらとかつて共にしたグループ・BANKROLLの新曲に加え、MURO、KASHI DA HANDSOME、そしてUKからThe Puristらも制作に迎えるなどして、ファーストソロ「A 03 Tale,¥ella」を完成させた。

アルバムはサンプリングオリエンテッドなビートをメインに、彼のベースにあるヒップホップを形にしたもの。昨日より今日、そして明日へと思いを走らせる。今回4曲のプロデュースを手掛けたBCDMGのリーダー・JASHWONとともにBOMBRUSH!も顔を揃え、インタビューが始まった。

【DONY JOINTインタビュー】「このアルバムがヒップホップを聴く入口になればいい」(前編)
【DONY JOINTインタビュー】「このアルバムがヒップホップを聴く入口になればいい」(前編)
メジャーデビューも記憶に新しいKANDYTOWNからIO、YOUNG JUJUに続いてDONY JOINTがBCDMGのバックアップでソロデビュー。KANDYTOWNの面々の参加や、クルーの亡き精神的
Abema HIPHOP TIMES
この記事の写真をみる(4枚)

――曲や音のアイディアの面で、他のトラックメイカーとはやりとりがあったんですか?

DONY JOINT:ラップ乗っけて音切って欲しいところだったりの微調整はあったっすけど、自分のどタイプなビートを作ってくれてる方ばっかりなんで、こっちから言うことも特になくて。

BOMBRUSH!:MUROさんとKASHI君だけは家まで一緒に行って(サンプリングする)レコード選んだりとかはしたよね。

DONY JOINT:ネタをまず聴いて、これがいいみたいなとこからトラック作ってもらって。それは今までにないやり方でフレッシュで面白かった。

――レコーディング全体はどう進めました?

DONY JOINT:環境的にもそんな変わんなかったし、ホント今まで通りの感じでできた。NEETZ(KANDYTOWN)にエンジニアでずっとついてもらったんで、やりやすかったっすね。KANDYのレコーディングもずっとやってもらってて俺のことわかってくれてるんで。NEETZ君やKANDY(TOWN)のメンバーにアドバイスもらったりとかもありました。

――リリック面ではどうでしょう

DONY JOINT:基本トラック聴いて家で書いてくる感じなんですけど、その時思ったこと、フィーリングに任せてるんで、一日で書けることもあるし、一週間かかっちゃうやつもあるし。「One & Only Thing」とか「Eyez On Me」とかはわりと前に書いた行き場を失くしたリリックでトラックに合いそうなものを持ってきたりしてますね。

――アルバムの流れや曲順、構成などの面で何か考えたことはありますか?

拡大する

DONY JOINT:唯一考えたとすればBANKROLLとしての曲を最後に置くっていうのは最初っから決めてた。元々JASHWONさんのトラックがBANKROLLのみんな絶対好きだろみたいな感じだったんで、昔録ったYUSHIのヴァースと合わせて曲にした。昔このネタでトラック作ったりもしてたんで、BANKROLLっぽいなっていうのもあったし、イメージが一瞬で浮かんできました。

――こうして話を聞くと、ホントに遊びでラップ始めた感覚が根っこにあるのがわかりますね。

DONY JOINT:そこはやっぱ仕事って感じにしたくないっすね。

――さらにその延長が今回のアルバムっていう。JASHWONさん、BOMBRUSH!さんは仕上がりをどう思ってます?

JASHWON:もう完璧ですよ。

BOMBRUSH!:男っぽい、骨太な感じの。まず選ぶビートから違うもんね。渋谷っぽさも残しながら今っぽさもちゃんと取り入れてて王道感があるっていうか、DONYが今まで聴いてきた音楽がちゃんと消化されてんじゃないかな。

――ご自身はアルバムが完成して今どんな気持ちですか?

拡大する

DONY JOINT:このアルバムがヒップホップ聴く入口になればいいし、ヒップホップ自体が盛り上がってくれればいいかなって感じっす。今回は自分のベース、基盤というかスタートライン。まあ一つ終えたなぐらいの感じっすかね。もう次に行きたいっていうふうにしか。

JASHWON:ホントによく聴いて欲しいですね、すごくいいアルバムなんで。DONYはさらっとカッコいいことやるんですよ。でも言葉に軽さはないし。そういうところがやっぱクールだと思う。ラッパーは今、みんな聴く人と近くなってるじゃないですか、どんどん。みんなこっちから歩み寄ってますよね、セールスとかいろんなこと考える時に。そういうことを意味ないなって感じさせるぐらいいいものを作ってくる。ヒップホップは自然に出るものが自然にカッコよくなきゃダメだと思う。それをやってますよね、簡単に。

BOMBRUSH!:自然体なんじゃないかな。聴いて、そうそうDONYってこういう奴だねっていうのが出てると思う。

――今後について考えてることはありますか?

DONY JOINT:今回はサンプリング中心で作ったんですけど、打ち込みのビートとかもやってみたいと思うし、やりたいことはまだまだある。例えばNASみたいに、昔っから王道でやりつつも、最近のトラックでもできるし、オールラウンドに幅を広げていきたいっていうのはあるっすね。

――7月からリリースツアーも始まりますね。

DONY JOINT:ライヴは今まで通りベストを尽くすだけ。あとはツアーでうまいメシ食いたいです(笑)。

TEXT:ICHINOKI HIROYUKI

PHOTO:HIROKI OBARA

拡大する

アーティスト:Dony Joint 

タイトル:A 03 Tale, ¥ella 

レーベル:KANDYTOWN LIFE / BCDMG / P-VINE 

発売日: 2017年5月24日(水) 

 - TRACKLIST - 

 1. Sunshine (intro)  Produced by Neetz 

 2. Vice City  Produced by Jashwon 

 3. Nice One  Produced by MURO 

 4. BERRY #1  Produced by The Purist 

 5. Too Good To Be True (Interlude)  Produced by Ryohu  Backing Vocal by Ryohu 

 6. Good Times feat. Ryohu  Produced by Ryohu 

 7. One & Only Thing  Produced by Neetz 

 8. Q's Bash Night (skit)  Produced by Jashwon  Special Act by Holly Q 

 9. Eyez On Me feat. Gottz, DIAN  Produced by Jashwon  Backing Vocal by Neetz 

 10. My World feat. MUD, Young Juju  Produced by Neetz 

 11. Godspeed You  Produced by Kashi Da Handsome 

 12. B R-ight / BANKROLL  Produced by Jashwon

Dony Joint “Good Times” feat. Ryohu (Official Video) 

Dony Joint “One & Only Thing” (Official Video) 

「ラッパーとして地に足が着いた」 KANDYTOWN・YOUNG JUJUソロインタビュー
「ラッパーとして地に足が着いた」 KANDYTOWN・YOUNG JUJUソロインタビュー
世田谷を拠点に活動する大所帯のヒップホップクルー・KANDYTOWNから、ラッパーのYOUNG JUJUが初のソロアルバム「juzzy 92’」を発表した。本作には、IO、呂布、NeetzらKANDY
Abema HIPHOP TIMES
ヒップホップクルー・KANDYTOWN 結成エピソードや名前の由来を本人たちが明かす
ヒップホップクルー・KANDYTOWN 結成エピソードや名前の由来を本人たちが明かす
 AbemaTVは、AbemaSPECIAL2チャンネルにおいて、『BPM~BEST PEOPLE‘s MUSIC~』#9を12月5日夜11時から1時間にわたって放送した。 『BPM~BEST PEO
Abema HIPHOP TIMES
この記事の画像一覧
この記事の写真をみる(4枚)