(5月27日には公開練習を行なった平本。大会に向け充実した日々を過ごしている)
6月18日開催のK-1さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ大会における注目選手の一人が、平本蓮だ。
現在18歳、高校1年生でK-1甲子園を制し、プロでもトップクラスの戦績を収めてきた。Krushでは-63kgの王座決定戦を行ない、K-1では今年2月のライト級(62.5kg)王座決定トーナメント決勝進出を果たした。卓越したテクニックや試合運びは、まさに一級品と言える。
ここまでくれば、あとは頂点に立つだけ。平本は、今回から階級をスーパー・ライト級(65kg)に上げることになった。それだけ肉体的にも成長しているのだ。階級を上げ、減量が楽になった分、練習の内容も充実したものになる。「拳が硬くなった感じがします。攻撃が全体に強くなった」と平本。
今回、対戦するのはウマル・パスハエフ。かつてK-1 MAXで活躍したアルトゥール・キシェンコが推薦して出場が決まったという。平本から見た印象は「打たれ強くて頑丈。フィジカルが強い」というもの。階級を上げたということは相手も大きくなるということであり、屈強な外国人とどう闘っていくかは世界の頂点を目指す上で避けては通れないテーマだ。
いわば今回の試合は、平本にとって試金石。それでも「今の僕は誰にも負けない」と平本は言う。2月のライト級トーナメントでは「試合をしながら強くなれた」とも。新生K-1の歴史とともにキャリアを積んできた平本は、さいたま初進出の大会で自身も新たなスタートを切る。
文・橋本宗洋