6月17日(土)、シンガポール・インドア・スタジアムで開催される『UFC FIGHT NIGHT Singapore』に出場する格闘家・佐々木憂流迦。強さを追い求めるためニューヨークに移住し、トレーニングに没頭する佐々木に密着した。
■しっかりと学ぶことができればチャンピオンになれる
総合格闘技団体<修斗>で活躍後、2014年から<UFC(Ultimate Fighting Championship)>に参戦した佐々木。UFC通算2勝3敗と負け越しが続きリリース(契約解除)も懸念されていたが、今年2月に米ニューヨークで開催された『UFC 208』でウィルソン・ヘイス(UFCフライ級5位)と対戦。判定負けを喫するも、試合が評価され契約更新が決まった。
現在NYに移住している佐々木は、ネスター・マルテコーチ(アンデウソン・シウバやヘンゾ・グレイシーの元専属コーチ)が代表を務める<ULTIMATE GYM NEWYORK(アルティメットジム ニューヨーク)>で厳しいトレーニングに身を投じている。
17日の試合に注目が集まる佐々木に、NY移住を決断した理由について聞くと「前の試合がニューヨークで、1週間こっちに練習しに来た時にネスターコーチと出会った」「彼の身体的特徴と僕の特徴がすごく似ていて、彼のテクニックも僕にとって刺激的で、これはかなり使えると思ってニューヨーク行きを決めました」と移住の決め手を語った。
トレーニングの合間を狙い、ネスターに佐々木のコーチを務める理由を尋ねると「憂流迦は1つも(トレーニングに)文句を言ってこなかった。どんな練習でも文句ひとつ言わない」「“やれ”と言われたメニューは全てちゃんとこなす。それはチャンピオンになる資質として必ず必要になってくることだ」とのことで、佐々木の可能性にかなり期待を寄せているようだ。
さらに“チャンピオンの素質”について具体的に聞くと「吸収力も素晴らしい、教えたことをすぐ自分の物にする。このまましっかりと学ぶことができれば、チャンピオンになれると感じた」と佐々木のポテンシャルの高さを挙げた。
■一人一人の言葉とか、メッセージ、感情とかが僕の試合を作っていく
佐々木は、午前・午後2回のトレーニングを週6日で行っており、主なメニューは、ムエタイの技術を学ぶことが多いという。現在の重点課題については「ストライキング(打撃)ですね。打撃の向上を目指して練習しています」「打撃は欠かさず毎日練習して、週1~2回打撃の練習の後に寝技だったりMMAの練習を取り入れているんですけど、ほとんどが打撃の練習ですね」と弱点を克服するためのメニュー内容を明かした。
また、次戦の相手であるジャスティン・スコギンズ選手の印象を聞くと「スコギンズは前から知っていて、打撃がとても面白いというか“変則的”で、トリッキーでストライキングが危険な相手です。だからこそ打撃を頑張らないといけないし、そこで逃げたら絶対に勝てないので、そのためにここに来ているのもあるので」と、警戒しつつも勝利のイメージを言葉にした。
最後に、自身の“格闘技”について「(試合は)僕たち選手だけじゃなくて、見ている人、一人ひとりの感じ方によって出来上がる作品なので、そこを大切にしないといけない」「一人一人の言葉とか、メッセージ、感情が僕の試合を作っていくので、手抜きできないですよね」と、ファンの期待を背負いリングに立つ覚悟を垣間見せた。
新天地NYでさらなる進化を遂げた佐々木の“現在(いま)”を、『UFC FIGHT NIGHT Singapore』で目撃しよう。
(ONE DAY in New York 佐々木憂流迦/AbemaTV格闘チャンネル)