レコード、ラジカセ、フィルムカメラといった20~30年以上前に人気があった商品の売れ行きがここ数年伸びている。買っているのは、昔を懐かしむシニア層だけではないようだ。なぜ、今レトロな商品やサービスが人気となっているのだろうか。
経済ジャーナリストで大正大学客員教授の渋谷和宏氏は、アナログ商品のヒットはシニアが若い人を引っ張り込んでいる新たな動きの結果だという。「当初ラジカセやレコードなどを買っていたのはシニアだったが、それを見た若い人たちが『何これ。すごいボタンゴテゴテしてて、メカニックでCOOLじゃん』 と、ブームが伝播していった」と話す。それに伴いメーカー側も若年層を意識した新製品を出すようになった。結果として懐かしがっているシニアだけではなく、それを新鮮に思う若い人たちにも売れ始めた。