2000年代前半から中盤にかけ、桜庭和志、吉田秀彦、五味隆典といった日本人格闘家が世界の競合と互角に渡り合っていた。今でも青木真也ら世界レベルの選手と相対する選手は存在するものの、「世界との距離が遠くなった」と語るのは、柔術家でパラエストラ東京代表の中井祐樹氏(46)だ。同氏は日本の総合格闘技の幕開けともいえるイベント・VALE TUDO JAPAN OPEN 1995では優勝候補の一角とも目されていたジェラルド・ゴルドーを1回戦で破り、2回戦でもクレイグ・ピットマンを破り、決勝戦でヒクソン・グレイシーと闘い準優勝した。中井氏は世界の格闘技の潮流をどう読むか――。