将棋の羽生善治三冠(46)が、7月11日に棋聖のタイトルを防衛、10連覇を果たし、タイトル通算98期とした。歴代2位の大山康晴十五世名人の80期を大きく引き離し、前人未踏の「100」の大台も、いよいよ間近に迫ってきた。近年では若手棋士の挑戦を次々と受け、時には星を落とすこともある羽生三冠だが、そんな実力派若手棋士が数多く誕生したのも、羽生三冠が「七冠」を達成したからだった。
今回の棋聖戦五番勝負の挑戦者は、斎藤慎太郎七段(24)だった。五番勝負の前には斎藤七段から「将棋を始めたのは羽生先生の入門書を読んだのがきっかけ」と話していた。また、現在開催中の王位戦七番勝負の挑戦者は菅井竜也七段(25)。このほか、豊島将之八段(27)、澤田真吾六段(25)、永瀬拓矢六段(24)、高見泰地五段(24)三枚堂達也四段(23)、千田翔太六段(23)、佐々木勇気六段(22)、青嶋未来五段(22)ら、将棋ファンなら知らない人はいないほど、20代前半~半ばまでに若き実力者がずらりと並んでいる。