7月17日の新日本プロレス・札幌大会で開幕するリーグ戦・G1クライマックス(7月17日(月) 15時~AbemaTVで開幕戦生中継)で、最も優勝が期待されている選手は誰だろうか。
それはおそらく、内藤哲也ではないか。先日、発売されたスポーツ総合誌『Number』のプロレス増刊号における「総選挙」でも中間発表から独走状態で1位を獲得。現在はチャンピオンベルトを巻いていないものの、人気ナンバー1の座を不動にしている。
そんな今だからこそ、内藤がG1で優勝する姿をファンも見たいのではないか。前回、優勝したのはロス・インゴベルナブレス入りする前、新日本本隊にいた時だ。ケガから復帰しての優勝だったがファンからの支持は得られず、翌年の1.4ドームでオカダ・カズチカのIWGPヘビー級王座に挑戦したものの、ファン投票によって最終試合(ダブルメイン第2試合)から“降格”している。
そんな屈辱を味わったからこそ、今の“制御不能”な内藤がいるとも言える。であれば、今年のG1を制して人気・実力ナンバー1を証明し、さらにドームでIWGP王座に挑戦するのは格好の“リベンジ”ではないか。今の内藤がドームのメインを張ることに異論を唱えるファンはいないはず。
開幕戦では、同い年で常にライバルと見られてきた飯伏幸太と対戦する。しかし内藤に言わせれば、この試合は「消化試合」となる。飯伏はDDTと新日本のダブル所属からフリーとなり、海外を含め試合を厳選してきたが、内藤に言わせれば、数えるほどしか試合をしていない選手がなぜG1に出られるのか、となる。内藤の言葉は毒舌のように感じられるが、実は正論であることも多い。
飯伏が新日本から離れているあいだに、そのリングの中心を担ってきたのが内藤だ。内藤自身にもその自負はあるし、今では飯伏と相当な差がついたと感じている。札幌でのG1公式戦は、その差を見せつけるためのものでしかないというわけだ。
自分の存在感が高まりすぎて、もはやライバル不在だと感じ始めているらしい内藤。そこで、ライバルという意味でもロスインゴのメンバーが台頭してくることを願っている。今回のG1でも、ロスインゴ対決を楽しみにしていたにもかかわらず別ブロックになったのが残念だという。
SANADA、EVILとの試合が実現するとすれば、それは決勝戦。まさに制御不能な決勝であり、内藤が制御不能な優勝劇を果たしてIWGP挑戦権を得る光景は刺激的だ。まずは7.17開幕戦、飯伏との対決が試金石となる。
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