女子プロレス団体。シードリングを率いる高橋奈七永が、7月14日の後楽園ホール大会でデビュー21周年を迎えた。この日は、全日本女子プロレスで中西百重とデビュー戦を行なった、まさに記念日当日。2015年に自ら設立した団体の興行で、1大会2試合を敢行した。

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(メイン後には藤本つかさとやり合う場面も。11月に引退する豊田真奈美とのシングル戦も決まっている)

1試合目はシードリング所属の世志琥、中島安里紗、Sareeeと組んで豊田真奈美&渡辺智子&彩羽匠&山下りなと時間差8人タッグマッチ。高橋にとって、豊田は付き人を務めた恩人だ。曰く「シードリングのイムズには、確実に豊田真奈美イズムも入っている」。

この試合はフォール数1-1でドロー。そしてメインイベントでは、Sareeeとのタッグで藤本つかさ&中島の「ベストフレンズ」と対戦した。現在の女子プロレス界でも屈指の名タッグと言っていいベストフレンズ相手に、高橋&Sareeeは個の力だけでなくチームとしても対抗。相手の合体。連携攻撃をつぶしていくと、しだいに若いSareeeの動きが目立つようになってくる。そして最後は藤本の必殺技・ビーナスシュートを誤爆させ、中島を丸め込んでSareeeが勝利。

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(セミファイナルでは世志琥が全所出身のベテラン・下田美馬と対戦。ラフ殺法とインサイドワークに苦しんだものの豪快なラリアットで勝利)

デビュー記念日の試合で直接、勝利することはできなかった高橋だが、Sareeeが抜擢に応えたことに満足げ。団体の長としての統率力の確かさも感じさせた。試合後、8月に3団体のビッグマッチで連戦するベストフレンズとアビッドリバル(大畠美咲&水波綾)の乱闘に巻き込まれる場面もあったが、そのままでは終わらなかった。8月24日のシードリング後楽園大会で高橋vsザ・グレート・サスケが行なわれると発表。しかも試合形式はTLCマッチ(テーブル・ハシゴ・イスを使用)だ。

高橋にとって、サスケは憧れの存在だったという。特にラダーマッチでの狂いっぷりに惹かれたというから、TLCマッチでの対戦はまさにうってつけ。ハードコアな闘いで、サスケに対抗するほどの狂気を見せることができるか。近年はプロレスだけでなく過激ルールの格闘技ラウェイにも挑戦している高橋。キャリア22年目、ベテランになっても挑戦は終わらない。

文・橋本宗洋

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