7月18日「G1 CLIMAX 27」開幕戦、札幌きたえーる大会。内藤哲也vs飯伏幸太の過激すぎる名勝負が話題になりがちだが、この大会のサプライズはザック・セイバー・Jrが棚橋弘至から一本奪った試合だろう。

 インターコンチネンタル王座を内藤哲也からベルトを救出し、チャンピオンとしてG1に臨んだ棚橋だが、癒えない古傷となった右上腕二頭筋腱遠位断裂の完治を待たずに初戦を迎え、結果屈辱のギブアップ負け。

 序盤からザック・セイバーのフィールドであるキャッチレスリングに応じ、レベルの高い攻防を見せ気概を見せた棚橋だったが、長期に渡る総当たり戦を戦い抜くことを考えると明らかに悪手。一方のザック・セイバーにとっては、あの手この手と爆弾の右腕を執拗に攻めるという実に理にかなった末の勝利だった。

 正直なところ、初戦で大金星を挙げた初出場のザック・セイバーが、85キロと全参加選手の中で最も軽く、この世界一ハードな総当り戦を制することは考え難いないが、このシリーズをかき回す役という意味では、非常に不気味な存在になりそうだ。

 今回こそ目立たなかったが、リング下から鈴木軍の盟友、エル・デスペラードが常に介入のタイミングを虎視眈々と狙っている。フィニッシュの容赦なく腕を決め「ギブアップ」の一言をとったジムブレイクスアームバーが鮮烈過ぎて忘れがちだが、トップローブを駆け上がる際にひょっこり現れたデスペラードが産んだ「一瞬の間」が腕を決められる膝攻撃の伏線になっていることを忘れてはならない。

 大本命、内藤、飯伏などに話題が偏りがちだが、総当たり戦という過酷なスケジュール故に、全て勝ち続けるというより「いかに落とすべきではない試合で落とさないか」が最後の星取表でモノを言う。次戦、7月21日の後楽園ホール大会では飯伏幸太と対戦するザック・セイバー。内藤戦後のダメージから中5日、ひょっとすると再び番狂わせが見られるかもしれない。

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