一方、6月の大阪大会でオカダと60分フルタイムドローの死闘を演じているケニーは、この日、曲者・矢野通と対戦。テーピングで足首を固定され身動きが取れない状態にされたケニーは、お返しに矢野もぐるぐる巻きに。さらにその状態でドラゴン・スープレックスを放ってみせた。“矢野スタイル”の土俵で渡り合ったケニーは、足が動かない矢野を場外に蹴り出してリングアウト勝ち。“激闘”だけではない幅の広さも見せてファンを楽しませた。ケニーもこれで3連勝、勝ち点6でオカダとトップに並んでいる。
今の両者の充実ぶりを考えれば、このまま独走状態で公式戦最終日の直接対決を迎える可能性も高い。オカダ、ケニーとも矢野に勝利し、大物の足元をすくわせたら天下一品の相手にも“取りこぼし”をしなかったのは大きいと言えるだろう。現在、この2人に続くのが勝ち点4の鈴木みのるとEVIL。マイケル・エルガンは福島大会で小島聡を下し、初勝利を挙げている。
G1はまだ前半戦だけに、疲労がたまってくるここからが勝負どころ。オカダは鈴木みのるとの対戦を残しているのが要注意かもしれない。今年2月の防衛戦、オカダは鈴木に勝っているものの、その関節技に敗北寸前まで追い込まれている。しかも、公式戦の舞台は鈴木の地元である横浜。セコンドの鈴木軍も総動員し、あらゆる手を使って勝ち点を奪いにくるはずだ。
さらに小島聡も怖い存在だ。いまだ勝ち星がない小島だが、トップ選手相手にこそベテランの真価を発揮してくるはず。まして小島には、ラリアットという一発で試合を終わらせる武器がある。オカダ、ケニーを誰が止めるのか。Bブロックはそこが大きなポイントになりそうだ。
(C) New Japan Pro-Wrestling Co.,Ltd. All right reserved.