AbemaTVで「新日本プロレス 2017年イッテンヨン以降のタイトルマッチ」(7月30日(日)19:00~)が放送される。現在、プロレス界には数え切れないほどのタイトル(選手権)が認定され、数え切れないほどの選手がベルトをかけて闘っている。団体が多ければ、それだけベルトの数も増えることになる。
シングル王座にタッグ王座、6人タッグ王座を認定する団体も多くなってきた。シングル王座にしても、ルールや階級などによってさまざまなタイトルが制定。ひとつの団体にいくつものシングル王座が存在する場合も珍しくない。
そんな中で、ベルトのあり方とはどうあるべきか。今年、それをあらためて浮き彫りにしたのは新日本プロレスの内藤哲也だった。IWGPインターコンチネンタル王座を防衛していく中で、会社が決めるマッチメイクに対して相手の実績不足など異論を唱えていった内藤。
LA大会開催に合わせてUS(ユナイテッド・ステーツ)王座が新設されることにも噛み付いた。挑戦者の幅を広げる国際タイトルという意味では、もともとインターコンチネンタル王座も同じ役割だったからだ。またタイトルが増えることは、相対的に他のベルトの価値が下がることも意味する。「選手全員がベルトを巻くまでタイトルを増やす気か」というのが内藤の言い分だった。
結果的に棚橋弘至にベルトを奪われたものの、内藤は一時、インターコンチ封印を狙い、ベルトを鉄柱に叩きつけるなどの破壊活動にも勤しんだ。しかしそれはベルトを軽く扱ったということではないだろう。いたずらにベルトを増やすことへの警鐘だったのだ。
つまり、内藤もベルトの、タイトルマッチの重さを充分に感じているということ。実際、新日本プロレスで行なわれているタイトルマッチはどの試合もハイクオリティであり、これぞ王座をかけた闘いと言うにふさわしいものになっている。
現在はG1クライマックス真っ最中だが、それが終われば再び闘いの主軸はタイトル争いになる。今年後半も“ベルトの価値”“タイトルの重さ”を確かめながら、その闘いを見ていきたい。
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