新日本プロレスの愛知大会が7月29日に開催され、G1クライマックス・Aブロックの公式戦が行なわれた。
今年のG1も早くも中盤戦、5戦目の折り返し地点を迎え、疲労やダメージとの闘いも重要になってくる。体力的には若い選手が有利そうだが、一方でベテランの経験値も侮れない。それを証明するかのように、この愛知大会では棚橋弘至が貫禄の闘いを見せた。地元での公式戦に燃えるYOSHI-HASHIを相手に、持ち味を出させた末にきっちり勝利。スリングブレイドからのハイフライフローという必殺コースだ。
これで棚橋は4勝1敗、勝ち点8に。開幕戦では敗れたものの、しっかり巻き返してきた。そんな中、メインでは新日本の主役の1人とも言える内藤哲也が敗北。相手は石井智宏だった。内藤はLA大会でも石井に敗れている。ゴツゴツとしたパワーファイトを仕掛けてくる石井との試合は、華麗なテクニックが武器の内藤にとって“鬼門”なのかもしれない。この結果、内藤は3勝2敗で勝ち点6のまま。棚橋が単独トップとなった。
その棚橋を勝ち点6で追うのが内藤、石井、真壁刀義、後藤洋央紀、ザック・セイバーJr.にバッドラック・ファレという面々。2位タイは大混戦状態となっており、最後の最後まで決勝進出の行方は分からない。
各選手ともハードな闘いを強いられているAブロック。とりわけ予想以上に苦しんでいるのが飯伏幸太だ。この日はファレと2勝2敗同士で対戦したが、規格外のパワーから繰り出されるバッドラック・フォールで3カウントを許した。これで飯伏は黒星先行に。
とはいえ、場内を沸かせまくる飯伏らしい破天荒な闘いは現在だ。ファレ戦でも豪快なジャーマンを決めたかと思えば、場外で2階席からのムーンサルト・アタックを敢行して観客を熱狂、驚愕させてみせた。3敗という厳しい状況に置かれたものの、飯伏の存在感だけはまったく薄れていないと言ってよさそうだ。
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