「明治以降、東京が政治・経済の中心地になってきたので、大阪ベースの企業も東京を無視することができなくなった。特に戦後は、銀行も商社も、東京にやってくるということが顕著になった」
 関西の企業や経済に詳しい経営コンサルタントの小宮一慶氏がそう語るように、これまで長い間、東京が"日本の中心"だった。しかし、そんな状況に今、異変が起きようとしている。異変の源は大阪だ。
 "東京に興味がない大阪の経営者"の一人、心斎橋にあるたこ焼き屋「甲賀流」の田中由弘代表。