ブタから人への臓器移植が近く可能に? 米で遺伝子操作によるブタの内在ウイルス危険除去に成功 2017/08/16 23:00 拡大する 米ハーバード大学の研究者らが、ブタに内在するウイルスによる感染の危険を取り除く実験に成功した。臓器移植のドナーが不足するなか、近い将来、ブタから人への異種間臓器移植が実現するかもしれない。 10日、アメリカの科学誌「サイエンス」に公開された論文によると、遺伝子操作を行ったブタの胚細胞を、代理母のブタの卵細胞に注入した結果、ブタに内在するレトロウイルスを保存しない子ブタ37匹が生まれたという。 実際にブタから人へ臓器を提供した場合に、レトロウイルスに感染するかは明らかになっていないが、研究者は「異種間臓器移植におけるウイルス感染のリスク面で、大きな進歩を成し遂げた」としている。公式統計では、アメリカだけでも毎日22人がドナーを待ちながら死亡していることから、新たな治療法として期待される。 続きを読む