昨年からKrush名古屋大会の実行委員長に就任した佐藤嘉洋氏は「後楽園大会と遜色のないマッチメイクを」というテーマを掲げて運営に取り組んでいる。今年は8月20日に開催(15時~AbemaTVで生中継)。この大会に初参戦するのが、旧K-1やムエタイの舞台で活躍してきた大和哲也だ。
名古屋のジムを本拠地とする大和は、佐藤実行委員張とKrush名古屋大会でエキシビションマッチを行なったこともあるが、今回は本戦初出場。しかも4月に新生K-1のリングでHIROYAをKOしており、地元興行での凱旋マッチという意味合いもある。
(大和は公開練習でも得意の左フックを見せた)
対戦相手はアンゴラのエルソン・パトリック。ヒジ打ちのないK-1・Krushでは得意の左ボディブローが思い切って出せるというから、HIROYA戦以上のインパクトに期待したいところ。また地元での試合だけに「東京や海外と違ってどこにどんなお店があるか、何があるかが分かりますからね。かなり準備がしやすいと思います」とも。大和にとっては珍しいホームでの試合で、今まで以上の強さを見せてくれるかもしれない。
今大会には、6月のK-1でゲーオ・ウィラサクレックを下してチャンピオンになった野杁正明も出場する。野杁は現在、東京の小比類巻道場に所属しているが、出身は名古屋。K-1王者になっての地元凱旋だ。
チャンピオンとして「ここからがスタート」という野杁はディエゴ・フレイタスと対戦。野杁がK-1王者になったことで、相手のモチベーションも高まっているはずだ。
こうした、未知の外国人を相手にきっちり結果を残し、内容でもファンを満足させるのがトップファイターの役目。そのためにも「進化した自分を見せる」と野杁は言う。ボクシングトレーナーとの練習でパンチも向上しており「パンチで倒せる野杁正明を見せたい」とも語っている。
大和も野杁もスーパー・ライト級(-65kg)の選手であり、大和の目標はK-1王者になること。今回は“名古屋最強コンビ”として大会を盛り上げる形だが、間接的には試合内容の勝負という意味も出てくる。「いずれこの2人がK-1のタイトルマッチで闘うかも」と想像しながら今大会を見るのも面白い。