9月8日(金)後楽園ホールで開催される「Krush80」(17時~AbemaTVで生中継)。今回の大会の見どころは、メインの軍司泰斗と隆聖によるKrush-53kg級王座決定戦と、2月の初代ライト級王座決定トーナメント以来となる、卜部功也の復帰戦となる、ヤニック・レーヌのセミファイナルの2カードだ。
武居由樹がK-1第2代スーパー・バンタム級に専念することで、Krush-53kgを返上、空位となった王座を争う決定戦。対戦する両者は、トーナメントではないものの、共にタイトルマッチの挑戦権を得て今回王座決定戦に臨む。
大雅、平本蓮、西京春馬と各階級の若手が次々と台頭しているK-1だが、これらの選手たちの出世コースの例に漏れず軍司泰斗も「K-1甲子園」から登場した若手ファイターの一人。現役高校生にしてプロ格闘家といういわばエリートコースに乗り、昨年の2016年大会の決勝戦では鮮烈な左フックで椿原龍矢を倒し一躍その名が知られるようになった。
隆聖もまたこの階級のトップコンテンダーとして長年「打倒・武居」を目指して挑戦して来たが、2016年は連続でKO負けを喫してきた。2階級当時防衛を目指していたものの、意外な形で舞い込んできたKrush王座の再チャンス、今度こそ悲願の戴冠を目指す。
一方、今回が実に7ヶ月ぶりの復帰戦となる卜部功也。初代ライト級王座決定トーナメント第一回戦で優勝候補筆頭に挙げられていたゴンナパー・ウィラサクレックと真っ向勝負の末、ハイッキックでのダウンが決めてとなり接戦で敗れ、その後アゴの骨折も判明し長期離脱を余儀なくされた。かつてのK-1スーパーフェザー級の絶対王者は、再びKrushの舞台を足掛かりに、2階級制覇の夢を叶えるために再始動することとなる。
今回卜部の復帰戦の相手はフランス出身のヤニック・レーヌ。ISKA世界スーパー・ライト級王者の肩書どおり欧州のトップクラスのキックボクサーの一人で、ムエタイルール、キックルール問わず連勝を重ねている強豪で、伸びのあるパンチとスピードと威力の揃ったローのコンビネーションなど技術面でみてもK-1トーナメントにエントリーされても遜色ないレベルの選手といえるだろう。いきなり復帰戦で、かなりの難敵を突きつけれた功也だが、この試合での勝利、内容次第では王者ウェイ・ルイへの挑戦への道も開けてくるかもしれない。そんな重要な第一歩となる復帰マッチとなりそうだ。