北朝鮮有事のリアリティが増す中、日本政府にはある懸念があるという。それは、大量の難民が発生する可能性だ。アメリカの政府系シンクタンクが行った調査によれば、有事の際に発生する北朝鮮難民はおよそ100万人と予想されており、自国民の保護だけでなく、難民対策の検討も進められている。
 実はこの問題について、23年前にある極秘計画がまとめられていた。
 それが1994年にまとめられた「K半島事態対処計画」だ。この前年、核不拡散条約からの脱退を表明した北朝鮮とアメリカとの関係が急激に悪化した。アメリカが北朝鮮への爆撃を本格的に検討する中、防衛庁(当時)は韓国から22万人、北朝鮮からは5万人の避難民が押し寄せる可能性があると分析、「海上警備」「邦人輸送」「避難民対策」の3つ柱をひそかに検討していたのだという。