“ゴールデン☆スター”飯伏幸太の2011年から2017年にかけての新日本プロレスにおける激闘の数々を特別編集した「飯伏幸太の新日本プロレスシングルマッチ一挙放送!」が、9月22日(金)14時よりAbemaTVで放送される。
2004年7月1日、DDTプロレスリングの後楽園ホール大会でデビューした飯伏は、本屋やキャンプ場などリングが無い場所で闘う「路上プロレス」で活躍し、「路上の王」と呼ばれる一方、ハッスルやプロレスリング・ノアなど様々な団体に参戦した。
■他団体の選手として初めてベスト・オブ・ザ・スーパージュニアを制覇
2009年のベスト・オブ・ザ・スーパージュニア(BOSJ)で新日本プロレスに初参戦した飯伏。獣神サンダー・ライガーに勝利するなどリーグ戦を4勝2敗で終え決勝トーナメントへ進出したが、プリンス・デヴィットに敗れ決勝進出はならなかった。
飯伏は翌2010年のBOSJにも出場。予選リーグを1位で勝ち抜き、準決勝で田口隆祐を破り、決勝戦でプリンス・デヴィットと対戦した。両者の素晴らしい空中技とキレのある打撃に会場は大熱狂したが、試合終盤、飯伏が左肩を脱臼するアクシデントがあり左手が上がらないまま試合を続行するも、デヴィットが延髄斬りからブラディ・サンデーで勝利し、またも優勝には届かなかった。
2011年のBOSJでは、飯伏が少年時代にプロレスラーを目指すきっかけとなった憧れの選手のザ・グレート・サスケに勝利してブロック1位通過を果たし、決勝戦で田口隆祐と対戦。一進一退の攻防の末、飯伏が伝家の宝刀フェニックス・スプラッシュを投下して3カウントを奪取。飯伏は新日本以外の団体に所属している選手として初めてBOSJ優勝を果たすという快挙を成し遂げた。
2011年の「レッスルキングダムV IN 東京ドーム」にて、プリンス・デヴィットが保持するIWGPジュニアヘビー級王座に初挑戦するも敗退するなど、シングルマッチでデヴィットになかなか勝つことが出来なかった飯伏だが、6月18日に大阪府立体育会館で開催された「DOMINION」においてフェニックス・スプラッシュでデヴィットに勝利。ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア制覇に続き、念願のIWGPジュニアヘビー級王者となった。
2013年、「G1 CLIMAX 23」に初出場した飯伏は、リーグ通算4勝5敗と負け越しながら、中邑真輔との試合は東スポプロレス大賞にて年間ベストバウトを獲得した。
■プロレス界初の2団体所属となり、ヘビー級に戦いの場を移す
2013年10月7日には、DDTならびに新日本プロレスへのダブル所属を発表。日本プロレス界初の2団体所属となり、DDTにはフル参戦、新日本にはビッグマッチ興行等でのスポット参戦という形となった。
2014年3月6日、大田区総合体育館で開かれた新日本プロレス「旗揚げ記念日」にて、前年8月のDDT両国国技館大会で対戦し、敗れたオカダ・カズチカと再戦。IWGPヘビー級・ジュニアヘビー級の王者同士の対決は、飯伏がオカダに肉薄したが、またもレインメーカーに屈した。
2014年7月4日、KUSHIDAに敗れ、IWGPジュニアヘビー級王座から陥落した飯伏は、以降はジュニアに一区切りを付つけ、戦いの場をヘビー級に移すこととなった。
2015年1月4日、新日本「レッスルキングダム9 IN 東京ドーム」にて中邑真輔の保持するIWGPインターコンチネンタル王座に初挑戦し敗北するも、同年3月に行われたたニュージャパン・カップ2015では、準決勝戦で内藤哲也、決勝で後藤洋央紀を破り初出場初優勝を達成。ヘビー級転向後初の栄冠を獲得した。
この試合後、場内からの大歓声に涙をこらえた飯伏は、挑戦の選択権が与えられた3つのベルトに対し、「僕はAJとやりたい。IWGPヘビーでお願いします」と最高峰の王座を指名。4月5日、両国国技館大会にてAJスタイルズの保持するIWGPヘビー級王座に挑戦するも、スタイルズ・クラッシュで敗北した。
頸椎椎間板ヘルニアの影響で、2015年11月より長期欠場していた飯伏は、2016年2月22日、新日本プロレスとDDTプロレスを退団すると発表。3月からは個人事務所「飯伏プロレス研究所」の所属として活動し、インディーからWWEまで国内外のさまざまな団体に参戦。精神的にもたくましさを増した。
■「G1 CLIMAX 27」で2年ぶりに新日本プロレスに参戦
2017年6月20日の後楽園ホール大会で、「G1 CLIMAX 27」の出場メンバーが発表されたとき、ひと際大きな声援が起こったのが飯伏の2年ぶりの参戦が明らかになった時だった。
場内スクリーンには、飯伏のバックショットの映像とともに「自分の感情がコントロールできるのか。大爆発してしまうんじゃないか」というコメントも流された。
その言葉通り、G1初戦で内藤と対戦した飯伏は、スワン式投げっぱなしジャーマンや雪崩式パイルドライバーなど、危険極まりない技を放つ大爆発を見せ、8月1日に地元の鹿児島大会で行われた“神”と尊敬する棚橋弘至との対戦では、両腕を固定してのヒザ蹴り「カミゴェ」で、棚橋を下し、劇的勝利を挙げた。
この試合後のリングで「こんなにもプロレスを好きになったことはありませんでした」と万感のマイクアピールをした飯伏。“ゴールデン☆スター”の大爆発の続きに期待したい。
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