1974年、伝説的なコミックアーティスト、メビウスやフィリップ・ドリュイエらによって創立されたフランスのバンド・デシネ出版社HUMANOIDS(ユマノイド)は、雑誌『メタル・ユルラン』を通じて革新的な作品を世に送り出し、世界中のクリエイターに影響を与え、世界マンガのターニングポイントとなった。そのHUMANOIDSの創立40周年を祝い、世界を代表するコミックアーティストたちが結集!「ターニングポイント」をテーマに完全オリジナル短編で競演した。

世界にはさまざまなマンガがあるが、その中心地は、日本と北米(アメリカ、カナダ)とフランス語圏の3つの地域だ。それぞれの地域のマンガは、マンガ(日本)、コミックス(北米)、バンド・デシネ(フランス語圏)と呼ばれ、独自の発展を遂げつつ、時に相互に影響を与え合いながら、現在にいたっている。
それぞれの地域で、主に子供向けの娯楽だったマンガが大人も読めるものに変わっていったのは1960~70年代にかけてのこと。中でも、1970年代半ばにフランスのバンド・デシネ出版社HUMANOIDS(ユマノイド)が出版した雑誌『メタル・ユルラン』は、そのグラフィック表現の豊かさで、フランス語圏のみならず、世界中のクリエイターたちに影響を与えた。

今回ここに、マンガの中心地である3つの地域から、HUMANOIDS社と『メタル・ユルラン』に愛着を抱く総勢14名のコミックアーティストたちが、同社の創立40周年を祝すべく集結した。マンガの歴史の転換点であったHUMANOIDS社にちなみ、本書のテーマは、「ターニングポイント」。14名のアーティストたちが、それぞれの思い描くターニングポイントを表現する。

制作地域や使用言語、絵柄、語り口こそ違えど、絵と言葉とコマを用いて物語を表現するという意味では、マンガもコミックスもバンド・デシネも同じ。世界の最先端のマンガシーンをリードする14人の作家たちが織り成す、普遍的かつ多様性に富んだ、それぞれのターニングポイントを堪能しよう。
■参加アーティスト一覧
- 日本(=マンガ):浦沢直樹、松本大洋、寺田克也、カネコアツシ、小池桂一
- フランス(=バンド・デシネ):ブレ、エマニュエル・ルパージュ、フレデリック・ペータース、バスティアン・ヴィヴェス
- アメリカ(=コミックス):エディ・キャンベル、ジョン・キャサディ、ボブ・フィンガーマン、ポール・ポープ
- カバー:エンキ・ビラル
■TURNING POINT(ターニングポイント)
- 出版社:飛鳥新社
- 判型:B5変形、フルカラー
- 頁数:132ページ
- 定価:本体2,200円+税
- 発売日:2017年9月26日(火)


