新日本プロレスの外国人トップ選手で、IWGP US王者のケニー・オメガが試練の大一番を迎えることになった。
ケニーは11月5日の大阪大会で、バレッタを相手にタイトルマッチ。ヘビー級転向を果たし、この一戦にかけていたバレッタの猛攻にピンチとなる場面もあったが、必殺技である片翼の天使を決めて防衛に成功。これで3度目の防衛だ。
昨年、G1クライマックスを外国人選手として初めて制覇、今年も決勝進出を果たしているケニー。ライバルのオカダ・カズチカとは60分フルタイムの死闘を展開しており、今まさにキャリアのピークに達しつつあると言えるだろう。
そんなケニーの対戦相手に名乗りをあげ、大阪大会に映像で登場したのはクリス・ジェリコだった。「世界最高の選手は俺だ」というジェリコは、来年1月4日の東京ドーム大会でケニーに挑戦するという。
ジェリコといえば、長くWWEで活躍してきた選手で、もはや現役でありつつレジェンドとも言っていい。ケニーとの対戦は、まさにトップ外国人対決だ。ケニーにしてみれば、ワールドワイドに活躍してきた選手を食うチャンスでもある。
しかもジェリコは、WWEで世界規模のブレイクを果たす前に日本でキャリアを積んでいる。1990年代、天龍源一郎率いるWARに参戦していたジェリコ。冬木弘道の「冬木軍」に入ると、当時のリングネーム「ライオン・ハート」を冬木弘道、邪道、外道にならって「ライオン道」にあらためて活躍したのだ。
それだけに日本への思い入れも強く、WWE日本公演でもたびたび来日、亡くなった冬木に捧げるポーズを見せることも。邪道や旧知のレスラーたちと食事に行くのも恒例だった。邪道・外道とジェリコがここで同じ団体に上がるというのも、長く見ているファンには感慨深いものがあるはず。
日本で実力を蓄えたという意味では、ジェリコはケニーの先輩とも言える。ケニーはジェリコとの試合で“世界”そして“歴史”と闘うことになるのだ。
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