ここ最近、麻雀がテレビドラマや映画で取り上げられることが増えてきた。女子高生が麻雀で戦う漫画・アニメ「咲-Saki-」は、実写のドラマさらには映画になった。また、テレビ朝日系で放送中の人気ドラマ「ドクターX」でも、米倉涼子演じる主人公・大門未知子が、毎回麻雀を打つシーンが出てくる。女流プロにして女優としても活動をする宮内こずえ(37)は「牌の切り方がうますぎて、監督に怒られたことがある」とエピソードを披露した。
宮内が出演したのは、近代麻雀で連載中の漫画「むこうぶち」を実写化したVシネマ。宮内はキャバクラ嬢として働きつつ、客をマンションで行う高レートの賭け麻雀に誘いこむという役を演じた。「最初に演技でつまずいたのが、牌の切り方ですね。監督から『牌さばきがうますぎる』と(苦笑)」。日々打ち込んだフォームが染み付いていたのか、澱みなく牌をつかみ、手牌に並べ、捨て牌を切る。一連の動作がキャバ嬢にしては美しすぎた。「『いやいや、キャバ嬢はそんなに出来ないから』ってダメ出しされました。自分が素人の時に、どんな打ち方してたなんて、わからないですからね」と笑った。
増え続ける麻雀のシーンについて、思うところはいくつかある。麻雀を打つ動作については「普段、麻雀を打っているかどうかは、見ればわかる」という。山から牌を掴み、手牌と見比べ、捨て牌を決める。その動作に「私が監修したら、言うところはある」という。もちろん麻雀が映像作品になるのは大歓迎だ。「最近は楽しく打っている感じだからいいですよね。特に昔は悪いイメージで使われることも多かったので。当時はこうでしたというのならまだしも、今はもう時代が違うので」。暗がりの部屋で、たばこの煙が立ちこめる中、現金が飛び交う。そんな古くからのギャンブルイメージから、現在の麻雀はかなり離れたところにいる。
Vシネマだけでなく、麻雀を題材したバラエティ番組にも多数出演している宮内は、11月19日に負けたら自身の体重を公開するという、前代未聞の対局番組に出演する。「まあ、昔から『バラエティは宮内』って言われていましたから」と自信を見せる女流プロの打ち方は、やはり美しいに違いない。
◆宮内こずえ(みやうち・こずえ) 1980年3月28日、愛媛県出身。麻雀プロ団体、日本プロ麻雀連盟の所属する女流プロ。対局でも長く活躍しながら、Vシネマ「むこうぶち」シリーズでは女優としても活動している。
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