東京女子プロレス恒例の“イッテンヨン”後楽園ホール大会(2018年1月4日)で、新たなアイドルレスラーが誕生することになった。
12月4日、同団体初のプロテストに挑んだのはアップアップガールズ(プロレス)、通称アプガプロレスのメンバー。このグループはアップアップガールズ(仮)の妹分として、DDTとのコラボ企画でスタートしたもの。オーディションを通過したラク、ヒカリ、ヒナノ、ミウの4人が、「芸能人がプロレスデビュー」でも「プロレスラーがCD発売」でもなく、最初からアイドルとプロレスの完全同時進行で活動してきた。
すでにステージデビューは果たしているが、それ以前からプロレスの練習にも取り組み、東京女子プロレスの大会ではチケットの「もぎり」や紙テープの処理など新人としての下積み仕事も一から経験。先輩のアプガ(仮)からしてフィジカルトレーナーもいる“アスリートアイドル”だけに、すべてが気合いと根性と体力の直球勝負だ。
プロテストでは受け身やロープワークなど技術を確認しながら、体力的にも追い込まれていった中、東京女子プロレスが属するDDTグループの“大社長”高木三四郎から「一芸審査」も課せられる。これを「山手線の駅名を歌いながら順番にあげていく」「お母さんの好きなところを3分間言い続ける」など独自の芸で乗り切ったメンバーたち。「個々に課題はある」とされたものの「いい部分を伸ばしたい」という意図もあって全員合格となった。
試合デビュー決定にメンバーは涙。特に、以前からレスラーを目指し、東京女子のオーディションを受けたこともあるヒカリは「諦めなくてよかった」と号泣していた。ちなみにヒカリが目標とする選手は“デスマッチのカリスマ”葛西純とのこと。
これまでもプロレスとアイドルの世界は親和性が高いと言われてきたが、ここまで本格的かつ密接なコラボは初めてのこと。元LinQの伊藤麻希率いる伊藤リスペクト軍団や“筋肉アイドル”才木玲佳など個性豊かな選手たちが活躍する東京女子プロレスのリングでアプガプロレスのメンバーがどんな試合を見せるか、そしてアイドルとの両立はどんな形になるのか。ファンも同時進行で見守っていくことになる。
文・橋本宗洋
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