パク・ソジュンの主演ドラマ『魔女の恋愛』で、年上の女性を虜にさせた彼の魅力に筆者もハマり、その後のドラマ『キルミー・ヒールミー』で、妹を見守る兄を演じ、また魅了され…彼の役者としての「引き出し」の多さに驚いていた頃、ドラマ『彼女はキレイだった』に出会いました。
韓国ドラマ『彼女はキレイだった』
(C) 2015 MBC
韓国で『キルミー・ヒールミー』放送後から1年も経たないうちに、前回兄妹役だったファン・ジョンウムと今度は恋人同士の役……正直どこか重複して見えるのではないかと不安もありましたが、始まってみるとその心配は無用でした。
幼い頃、美少女で天使のような人気者のヘジン(ファン・ジョンウム)と太っちょで冴えないソンジュン(パク・ソジュン)は、15年の月日を経て再会します。ヘジンは持ち前の明るさはそのままですが、遺伝の影響で天然パーマにそばかす……今では就職も決まらず、“人生の脇役”に押しやられてしまっています。
(C) 2015 MBC
一方ソンジュンはイケメンに成長し、人気ファッション雑誌の副編集長として期待され、韓国に戻ってきます。
お互い初恋の相手、15年ぶりの再会に自信を失ったヘジンは、親友のハリ(コン・ジュニ)に代役で行ってもらい、ソンジュンはハリをヘジンだと思い込みます。後日、ファッション誌の編集部に奇跡的に就職できたヘジンは、ソンジュンと再会することになりますが、ソンジュンは同姓同名の別人だと疑わず、仕事の失敗を責め立てキツく接し続けます。
玉ねぎに顔を書いて育てるシーンは韓国ドラマファンからも反響!
(C) 2015 MBC
ストーリーは軽やかに進んでいくのですが、主役の二人にはもちろん、ドキドキするようなシチュエーションやかわいいシーンが盛りだくさん。ソンジュンが玉ねぎに顔を書くシーンは放送当時、ファンの間で話題になりました。ドラマでは玉ねぎを育てていくため、ドラマを真似した玉ねぎの育て方がネットで出回り、筆者の周りでも育て始めるファンがいました(笑)。
寝落ちしそうになったところをグットタイミングで支える……なんて日本のドラマではあまり見かけませんが、韓国ドラマではよくあるシーンで、そんなところにも胸キュン。このドラマを観た感想を一言でいうと「トキメキながら観ていたら、不思議と頑張る力をもらえた」という印象です。「(内面が)美しく強くあれば、人生は誰でも幸せになれる」ということを教えてくれたドラマのような気がします。
(C) 2015 MBC
大人になって目立たなくなり、あきらめていたヘジンが、ソンジュンに再会することによって、仕事も恋愛も再びスポットライトを浴び、自分の人生の主役になっていきます。
本物のヘジンだと言い出せないままでも、ソンジュンが抱えているトラウマや傷に寄り添う雨のシーンは幼い頃の二人と重なり、気づきそうで気づかない二人の切なさに胸が締め付けられます。
記者シニョクは何者? 女の友情にも注目
(C) 2015 MBC
またもう一人、雑誌社の記者シニョクに注目です。演じているのは、スーパージュニアのシウォン。つかみどころのないひょうひょうとした態度と雰囲気で、誰からも相手にされないヘジンを初対面から何かと気にかけ、かまい続けます。彼の本心とそして彼の正体は……?
シニョクはこのドラマのもう一人の主役だと筆者は思っています。ひとつのドラマで何役演じたのかと思うほど、彼のコミカルな表情や眼差しの七変化は大変魅力的で目が離せなくなりました。彼の出ているドラマは何作品か見ていますが、その中でも一押しの役どころだと思います。
自身でさえ、人生の脇役だとあきらめているヘジンの美しさを見抜いていたシニョク。入れ替わったヘジンよりも、天然パーマでソバカスのヘジンに惹かれていくソンジュン。見た目は変わっても心が美しく、強いヘジン。
そして男性たちにチヤホヤされ、いつも集団の真ん中で注目を浴びていたハリは、親友の頼みで代役をしてしまったことにより、ソンジュンに本気で惹かれてしまいます。しかしどちらにも言い出せず……友情と自分の気持ちに挟まれ思い悩みます。
派手な見た目でどんなにもてはやされても、ヘジンが第一優先のハリの純粋さ。作品を通して「内面の美しさや強さ」の大切さを教えてくれているように思います。「強くて美しい人」がたくさん出てくる作品で、女同士の友情の強さにも注目です。