今年4月、CNNが在韓米軍の家族を脱出させる作戦「NEO」(Noncombatant Evacuation Operation、非戦闘員退避活動)の訓練の様子を報じた。映像には子どもを連れた母親たちがヘリコプターで運ばれ、兵士が小さな女の子に防毒マスクの装着を指導する模様などが映し出されていた。
現在、韓国にはアメリカ人が約14万人、そのうち米軍関係者が約2万8500人在住している。国外退避までには(1)退避情報が入る(2)身支度・準備(3)登録手続き(4)南へ移動(5)韓国国外へ退避、という5つのステップがあり、韓国南部への輸送は民間業者によって行われ、アメリカ軍はその警備を担当。そして米軍が準備した航空機でグアム・沖縄へ脱出させる。軍事アナリストの小川和久・静岡県立大学特任教授によると、米軍は平時から陸上輸送の民間業者や25機前後の民間旅客機をおさえており、準備は開戦の1カ月前からスタートし、退避10日から2週間ほどで完了させるのだという。