Krushの年内最終興行となる12.9後楽園ホール大会は女子ファイターが“主役”だ。ここで行なわれるのは、女子2階級の王座戦。一つはメロニー・ヘウヘスvsKANAの-50kgタイトルマッチ、もう一つは新設された-45kgの初代王座決定戦である。
(トーナメント1回戦で平岡琴を下している松下)
このベルトを争うのは、松島えみとCOMACHIの2人。ともにキックボクシングでタイトルを獲得しているが、Krushに参戦したのは前回の王座決定トーナメント1回戦からだ。
この階級はKrush生え抜きの平岡琴が中心と思われていたが、その平岡を下したのが松下。突進力と回転の速いラッシュで平岡にペースを握らせなかった。松下は静岡、COMACHIは福岡と地方ファイターで、地元のバックアップを受けての参戦だけに、Krush王者になれば“成り上がり”感も強い。
(福岡から参戦のCOMACHI 試合には地元からも応援団が駆けつけるという)
過去の戦績は松下の2勝1敗。大舞台でのリベンジに向け、COMACHIは「スピードを活かしてどんどん蹴っていきたい」とキック主体の試合を予告。対する松下は、試合に向けての追い込み練習をあえてせず、日常の練習を積み重ねて成長した姿を見せたいという。「日々いかに強くなるか、自分と向き合うか」が格闘家としてのテーマだ。
接近戦が得意の松下、離れて蹴りたいCOMACHIとファイトスタイルは対照的。この王座決定戦は、どちらが新階級の“顔”になるかをかけた闘いであり、また新たな人気選手が生まれるかどうかも見どころ。Krush女子-45kgという階級を多くのファンにアピールするだけの内容が求められる。