14日、秋田市に北朝鮮のものと見られる木造船が漂着、1人の遺体が発見された。秋田海上保安部によると、18日に木造船を重機で吊り上げたところ、船の下からあらたに2人の遺体が見つかったという。海上保安庁のデータによれば、こうした船の漂流・漂着は今年すでに95件にのぼっており、記録が残っているこの5年間で最も多いペースとなっている。そのほとんどは全長約10m程度の小さな木造船だ。
 北朝鮮の人々は、このような小さく古い船でどのように漁を行っているのだろうか。その実態を物語る映像が、能登半島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)にある大和堆(やまとたい)と呼ばれる漁場で撮影されていた。全国いか釣り漁業組合から提供されたその映像には、北朝鮮の旗を掲げた木造船や乗組員の姿も映っており、獲ったイカを大量に干しているのも確認できる。さらに木造船を率いる母船だとみられる、白く塗装された鉄製の大型船にもイカがびっしりと干されている。この母船とみられる大型船を中心に日本の海で組織的に漁をしている可能性も出てきており、北海道の松前小島では、漁民により小屋が荒らされる事件が発生した。