将棋界で注目の女流棋士が対決するAbemaTVの新春企画「花の三番勝負 白黒はっきりつけましょう」の第3局が1月3日に放送され、里見咲紀女流初段が中村桃子女流初段に勝利した。兄、姉にプロの棋士を持つ「みんなの妹対決」で、里見女流初段は相振り飛車の出だしから序盤、見落としで劣勢になるも、そこから挽回。中盤、終盤と進むにつれて優勢に立つと、難しい局面をきっちりと読みきった。
「序盤はうまく動けた」という中村女流初段に対し、里見女流初段は「見落としがありまして…。中、終盤あたりでちょっと持ちこたえたかなと思いました」と振り返った。優勢・劣勢が目まぐるしく変わる展開の中、新しい年を白星で迎えたのは里見女流初段だった。
大人になるに連れ会話する機会は徐々に減るが、対局はしっかり見ているというのが、将棋界の兄妹、姉妹の関係だ。年明け間もない1月3日の放送となれば兄・中村亮介六段も、姉・里見香奈女流五段も、見守っていたはず。新年の挨拶がてらに「あの時の将棋は」と会話になるかもしれない。
今年の抱負について中村女流初段は「2017年は将棋のすごいブームがありましたので、2018年も将棋界にとっていいことというか、将棋をみなさんに知っていただく機会を増やせたり、伝えられたりできたらいいと思います」と語った。また里見女流初段も「対局面では力をつけて各棋戦で勝ち上がりたいです。聞き手のお仕事でも、しゃべりが得意ではないので、うまくこなせるようになりたいです」と意気込んだ。2人のように兄妹、姉妹で将棋を楽しむ家庭が増えるかどうかは、彼女たちをはじめプロの棋士たちの活躍にかかっている。
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