昨年12月に2週間単身渡米をした、 K-1 WORLD GPスーパーバンタム級、フェザー級2階級王者の武尊を取材した。
4日目以降は通訳も付かず、1人で本格的な武者修行に入った武尊。標高1600メートルという高地でのトレーニングということもあり、はじめはミット打ちもままらなかったが、日を重ねるうちに「初日よりかは出来るようになってるのかな」と、謙遜しながらも確かな成果を感じている様子だった。
武尊は現UFCバンダム級王者のT.J.ディラショーと最終日前日もスパーをしたそうで「(ディラショーが)すごい褒めてくれて」と好感触だったことを打ち明ける。この2週間で得たものを聞かれると「今まで使ったことのないフェイントだったりステップだったりをすごくやってきたので、日本に帰ってからも練習したいと思う。それがこっちに来て掴んだものかな」と収穫を語った。
トレーニング先のジム「ラドウィック・マーシャル・アーツ」主宰のドゥエイン・ラドウィックも、「2週間で彼の動きは予想不可能なレベルになってきた」と武尊に太鼓判を押す。練習中に“ニンジャステップ”と呼ばれていたサイドステップなどの技術は今後、武尊の大きな武器になりそうだ。
ラドウィックから別れの際に「ファイターズハウスとジムはお前の家だ」と言われ号泣してしまったという武尊は「次はチャンピオンベルトを持って報告に行こうかな」と抱負を明かす。2018年3月に開催される「KFESTA.1」では、1階級上の大雅との勝負が待っている。アメリカの地でスケールアップした彼がどのような戦いを見せるのか、大いに期待したい。