(ベストバウト受賞の武尊、MVPの武居と魔裟斗、公式サポーターの関根勤、久松郁実)
K-1、Krush、KHAOS、K-1アマチュアの4イベントからなる『K-1ジャパングループ』の年間表彰イベント・K-1 AWARDS 2017が、1月14日に都内ホテルにて開催された。今回が初開催となり、アマチュアやジム、トレーナーが表彰対象となる賞も設けられている。各賞の受賞者は以下の通り。なお、賞の選考はK-1実行委員会によるもの。
〈ベストジム賞 アマチュア部門〉
K-1ジム総本部
〈アマチュア最優秀選手〉
山浦力也
〈ベストジム賞 プロ部門〉
K-1ジム相模大野 KREST
〈ベストトレーナー賞〉
ジャオ・シージエ
〈ベスト・オブ・エンターテイナー賞〉
城戸康裕
※ファンが選ぶ賞
〈新人賞〉
椿原龍矢
〈ベストKO賞〉
瑠輝也
〈技能賞〉
大和哲也
〈敢闘賞〉
〈殊勲賞〉
郷州征宜
〈最高試合賞〉
〈MVP〉
技能賞を受賞したのは、キックボクシングに合気道をミックスさせた独自のスタイルでKOを量産した大和。いわゆる「うまさ」だけでなく「倒す技術」が評価されるのがK-1らしい。
ベストバウトとなった武尊vsサラビアは、武尊がローブローで悶絶しながらも試合を続行、ダメージを引きずりながらKO勝利したインパクト絶大な一戦だ。自分の試合でファンをがっかりさせたくないというプロ意識、「これが殺し合いなら自分の負けだから早く立ち上がりたかった」という勝負根性も印象に残った。
ただ武尊は表彰式で「これを受賞したということはMVPじゃないということ。今年は3階級制覇を果たしてMVPを目指します」と、K-1の顔として悔しさをにじませるコメントも。
そんな武尊以上に活躍を評価された形なのがMVPの武居だ。2017年は5戦5勝4KO。Krush-53kg王者から階級を上げ、K-1のスーパー・バンタム級(55kg)王座決定トーナメントを制した。軽量級ながら倒す闘いが魅力の21歳だ。
「武尊と武居の試合には毎回、感動するし感心してます」と語るのは中継で解説を務める魔裟斗。公式サポーターの関根勤は、ドキュメンタリー番組でも注目された武居について「見てると親戚のおじさんのような気分になる」と感情移入しているようだ。
この受賞について、武居自身は「まさかMVPとは思ってませんでした。武尊さんだろうなって。頭が真っ白になっちゃいましたね」と言う。しかし目覚しい活躍をしたことは間違いなく、武居自身、K-1王者となって以降「チャンピオンとしての試合を見せないといけないですし、練習でも他の選手に負けないようにと思ってます」と自覚を語った。
それでも「もっと上に行きたい」という武居の目標はK-1を背負う存在になること。「今はK-1=武尊選手なので、追いつけるようになりたいですね。K-1=武居? いや、K-1=武尊、武居くらいで(笑)」。
年末年始も「いつも通り練習してました」という武居。このMVP受賞で、注目度とファンからの期待はさらに高まりそうだ。