日本の女子MMA戦線を支えるDEEP JEWELSの今年最初の大会が、3月10日に新宿FACEで開催された。
メインイベントは黒部三奈vsSARAMIのアトム級タイトルマッチ。RIZINで女子MMAが脚光を浴びる中、この一戦は日本トップの実力者対決と言えた。
1ラウンドはSARAMIが、組み付いてくる黒部にヒジに加えパンチをヒットしてダウンさせるなど優勢。しかし2ラウンド以降は黒部も盛り返し、組み付いてテイクダウン。打撃も当てて試合を支配していく。
そして3ラウンド。前に出てパンチを繰り出していった黒部は終盤の打ち合いにも応じ、組んでからはヒザ蹴りも有効に決めた。判定は3-0。挑戦者との真っ向勝負を制した形だ。
試合後、黒部はマイクアピール。40歳での王座防衛に「ババア頑張ってます」。さらにRIZINの榊原信行実行委員長に「彼氏がほしいです。紹介してください。マーク・ハントみたいな人」となぜか出会いを要求。一方、榊原氏は「RIZINは黒部選手がほしいです。地上波で流したい」と参戦オファー。
コツコツと結果を出してきた黒部が、ついにメジャーの大舞台へ。若い選手が注目されている中だからこそ、黒部の衰え知らずの強さも光るはずだ。
また今大会では、年末のRIZINで初黒星を喫したKINGレイナがパク・ソヨンにアームロックで一本勝ち。あらためてRIZIN出撃をアピールしている。
フライ級の柔道出身者対決、奈部ゆかりvs渡辺華奈はドロー。アイドルグループ・仮面女子の川村虹花は正式プロデューとなるMMA2戦目で判定2-0の惜敗を喫した。
まだRIZINに出場していない選手にも強い選手、個性を持った選手はいる。逆にRIZINに出ていてもDEEP JEWELSで簡単に勝てるというわけではない。アイドルが可愛さだけでなく懸命さ、必死さで観客の心を打つことも。
DEEP JEWELSで生まれた数々のドラマは、RIZINを楽しむ上でも見逃せないものになっていると言えるだろう。