映画『いぬやしき』(4月20日全国公開)の完成披露試写会が3月29日、オープン初日を迎えたTOHOシネマズ日比谷にて開催され、主演の木梨憲武をはじめ、佐藤健、本郷奏多、三吉彩花、佐藤信介監督が登壇。佐藤は撮影中の食事制限を明かし、木梨が炊き出しで振舞った料理を存分に食べられなかったことを悔やんだ。

映画『いぬやしき』は、奥浩哉原作の同名コミックを実写映画化した新感覚バーチャルムービー。人を超越する力を手にいれ、人を救おうと奮闘する冴えない初老の主人公・犬屋敷壱郎を木梨憲武が演じる。犬屋敷と同じ力を手に入れ、人々を傷つけていく高校生・獅子神皓に扮するのは、初の悪役挑戦となる佐藤健だ。

「とんねるずのみなさんのおかげでした」の終了後、木梨が公の場に登場するのは今回が初めて。自身の巨大顔面看板から登場した木梨は、「めちゃくちゃ恥ずかしい。他に考えられなかったんですかね」と照れ笑いを浮かべた。

舞台挨拶中のトークで「この映画で一番驚いたこと」を問われると、三吉は撮影中の待ち時間に木梨が行っていた、炊き出しのエピソードを披露。「スタジオの外からいい匂いするなと思って出たら、焼き鳥屋さんみたいな。木梨さんが焼いていたんですよ」と語った。
木梨は「後半は焼き鳥がメインでしたから」とまで言い切り、焼いては撮影に戻る、という作業を繰り返していたとのこと。MCから演技と炊き出しではどちらが大変だったか問われると「炊き出しです」と答え、笑いを誘った。焼き鳥以外にも、餅やカレー、ステーキなど、多彩なメニューを用意したという。

しかし、食事制限をしていた佐藤は焼き鳥しか食べられなかったと言い、「お餅とかもすごい食べたかったんですけど」としょんぼり。木梨も「この方は毎日、カロリーとタンパク質を計算されて。お弁当にも一切手を出さないんですよ」と佐藤のストイックぶりを明かした。

一方、スタジオでの撮影がなかったという本郷は「そんなお店があったのを今知った」と驚きの表情。「食べたかったな」と残念がると、木梨が「公開の日の20日にやろう」と提案する一幕も。

また、同作でCGを駆使した撮影に臨んだ木梨は、「新しく始めたいこと」がトークテーマに挙がると、“CG男優”としての仕事に意欲を見せた。「現場では演技をしているんですけど、全部裸で番号をマーキングされてお芝居をするんですね。どんなお芝居をしても、マークが貼ってある時は全部目安なんです」と撮影を振り返り、「だからある意味、目安男優かCGタレント」と表現。さらに、「今後、僕のデータはすべて佐藤監督に渡してありますので。僕はアフレコしか行かなくても大丈夫な男優になりました」と木梨。最後は「大きな(声の)声優としてやっていきたい。そんな時はこう叫びます」と言い、自身が声優を務めた映画『ファインディング・ニモ』になぞらえ、「二モー!」と叫び会場を盛り上げていた。
テキスト:水野梨香
写真:オカダマコト
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