5月5日に1試合限りの現役復帰を予定しているボクシングの元世界3階級王者・亀田興毅(31)が、大注目だった時期から一転、国内ライセンスの資格が停止となってから作りたてのボクシングジムの経営難などから、貯金が底をつき、子どもの幼稚園代が苦しくなった過去を明かした。

 3月31日に放送された、復帰戦に密着するAbemaTVのドキュメンタリー番組「ラスト亀田興毅~最後の現役復帰~」に出演した亀田は、親交のあるお笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳(44)と対談。2006年8月、19歳で初の世界王者になって以来、各種メディアにも取り上げられ、その戦いぶりと言動、パフォーマンスで注目を浴びてきたが、日本人初の3階級制覇を成し遂げた後、一連の騒動で国内でのライセンス更新が認められない事態となった。この時の様子を「ライセンス停止になって活動ができない。ちょうど三軒茶屋にジムを作ったところで。そこでプロボクサーが育てられなかった。フィットネスでやっても、全然収支が合わない。毎月赤字。血、垂れ流しですわ。しんどい、しんどい」と苦笑いしながら振り返った。

 ライセンス停止の影響で試合だけでなくイベントやテレビ出演などのギャランティを得ることもできなくなり、ジムはまさに火の車。「まあまあなお金が毎月出ていきましたよ。それが2年続いて。自分はあまりお金のことは気にしないけど、(通帳を見たら)おおーみたいな(苦笑)苦しかったですね。ホンマの意味でゼロになりました」と、リングの上で掴み取ってきたものが、2年で消えた様子に「浪速乃闘拳」もさすがにたじろいだ。

 さらに心に刺さったのが、愛妻のひとことだ。「嫁は苦しいとか、しんどいとか言わない」が、ある日「『幼稚園のお金が厳しい』と。一番堪えましたね…。マジか…ホンマか…と」。今でも仲睦まじい様子をブログなどでも公開しているだけに、何度も食らってきたパンチよりも、ひとことの方が芯に響いた。

 現在ではイベントやテレビへの出演も得られるようになった亀田だが、5月には約2年半ぶりの復帰戦が控えている。「嫁は『何考えてんの』って言ってましたけどね。でも言うたもんは仕方ないので。『反対はせえへんけど、気をつけなあかんな』と言ってくれました」という愛妻の前だからこそ、完全燃焼での“ラスト亀田”を見せるしかない。「35戦やってきて、満足した試合が1回もない。満足する試合ができたら、ボクシングというものに完全に別れを打つことができると思います」。全てがゼロになってもまた立ち上がれる強さを持つ亀田が、家族や仲間、ファンたちに見たことのない復活劇を見せる。

 亀田はプロ初黒星を喫した因縁の相手、ポンサクレック・ウォンジョンカム(40)と5月5日、後楽園ホールで対戦する予定だ。

(C)AbemaTV

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2周年記念企画 ラスト亀田興毅#2~GENE数原龍友とEXILE流超地獄トレ | AbemaTV(アベマTV)
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