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 今、ワイドショーなどの情報バラエティ番組でお笑い芸人が時事問題についてコメントをすることは珍しいことではない。その一方、「勉強してない」「コメントが下品」「何様だ」など、彼らがニュースを語るテレビに違和感を抱く視聴者がいるのも事実だ。

 とりわけ歯に衣着せぬ過激な発言で注目を集めるのが、ウーマンラッシュアワーの村本大輔。最近、ライブ会場には警備員も配置されるというが、「触れちゃいけない社会のモノに触れるのが芸人。でも、少しでも主観が入っていたり、例えば天皇陛下のことでちょっとでも扱いを間違えてしまうとクレームがあったり、テレビやCMから干されたりするリスクがある。タレントは事務所のマスコットという感覚が強いのがこの国」と持論を語る。

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 さらに村本が「僕が間違えた発言をしたのは5時間の生放送のうち、たったの3、4分。あとの4時間55分で専門家が話した内容には触れずに、"こいつ間違えているんだ"ということをずっと言い続ける。普段見ている人以外の層を広げるという目的があるはずなのに。ネットで視聴率関係なくやればいい」と話すと、田原氏は「層を広げたい。朝生は段々面白くなくなってきた。議員に対して本気で喧嘩する人がいなくなってきた。ジャーナリストや学者や評論家は体を張っていないし、テレビに出て無難なことしか言わないから面白くない。これに対して芸人は笑いに体を張っている。だから(村本のような出演者が)いた方がいい」と明かした。

 村本は昨年末から2月にかけて短期留学、アメリカのお笑いにも触れた。「アメリカの芸人は全員が全員じゃないが、社会問題を斬る。夜の10時から、お酒を飲んだ大人たちを相手に、宗教とか政治についてお笑いをやる。羨ましくなった。日本のお笑いは中高生や女子大学生のファンからスタートする。芸人も、ちょっとでもリスクがあるものには触れず、テレビに出て楽しいお笑いをやりたいと入ってくる。だから僕が"原発"と言っただけで、"重い話しないでよ"とか言われて話にならないし、喋ったところで、政治に詳しいと自分で思っている一部のオタクが"そうだそうだ"と言いたいから見ているだけ。本当は"そうだそうだ"じゃなくて、"そうなのかな"と考え続けないといけない。"1+1=2"という奴がいっぱいいる。日本の大人は間違っていたら恥ずかしいから言わない」。

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 すると田原氏は「宮澤喜一さんが僕によく言った。"日本の政治家はG7で、ほとんど発言しない"。なんで発言しないか。英語ができないからじゃない。教育が悪いから。小学校も中学校も高校も、正解のある問題を出して答えさせるのが勉強になっていると。アメリカやヨーロッパの教育は、正解のない問題をどう答えるかだ。日本の政治家は正解を言わないと怒られる。ところがG7では正解なんてない」と語った。

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 また、村本は「芸人が専門家のように話しているということではなく、納税者の目線で"先生どうなんですか?"という立場で話していることが多い」と話す。

 これについて元経産官僚で、様々な番組でコメンテーターを務めてきた岸博幸・慶應大学大学院教授は「お笑い芸人がコメンテーターをやるのは全く問題ない。詳しいことを知らない人の立場を代弁して聞くことはすごく大事なことで、逆に言えば、本当の専門家が出演しているのかとも思う。例えば経済政策の専門家と称するコメンテーターはいっぱいいるが、その中で実際に政策を作ってきた奴が何人いるのか。金融市場を語るコメンテーターの中で、本当にディーリングで勝負してきた奴が何人いるのか」と指摘。「本当はみんな関心もあるし危機感も持っているが、リアルの世界でそれを出すと良くないと考えて遠慮し、深掘りできないで終わっていると思う。だから村本さんみたいな人が芸人でもっといっぱい増えて、ギャーギャー騒ぐだけでも違ってくる」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)


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