横浜DeNAが開幕から14試合を終えて、昨年優勝の広島の上を行き、首位を走っている。先発ローテーションに抜擢された2年目の京山が3戦3勝、昨季は春先不調だった主砲・筒香から始まるクリーンナップも好調と、攻守のバランスの良さで1勝5敗の状態から18年ぶりの8連勝。すでに貯金を4つも作っている。好調のポイントはいくつもあるが、中でも注目なのが、ラミレス監督がシーズン前から言い続けた「スモールベースボール」の有言実行だ。
![首位快走!セ・リーグ最多16盗塁と走りまくる横浜DeNAラミレス監督「スモールベースボール」の有言実行](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/4/5/724w/img_45a9aacb0299345d6c49f0ee1a1fc2831078394.jpg)
スモールベースボールと聞けば「スモール」という言葉どおりに、日本では「小技」が連想される。豪快なホームランにはじまる長打に期待するのではなく、盗塁やバントといった技術を駆使し、効率良く1点をもぎ取る野球だ。昨年の横浜DeNAの盗塁数は、リーグ最下位の39個。1位の広島が112個と、比較すると約1/3という少なさだった。
ところが今季は14試合で既に16個。なんと試合数を上回っている。中でもルーキーで1番打者を務めている神里においては7個と、ヤクルト山田とならびリーグトップタイだ。このほか昨年まで1番を務めた桑原が3個、阪神からFAで加入した大和が2個など、走りまくっている。
実はラミレス監督が「スモールベースボール」を掲げた際に、プロ野球OBからは「そうは言うけど、なかなかできない」との声も挙がっていた。バントはベンチからサインを出せば増える。ただ盗塁については選手の脚力、技術に依存する部分が多く、増やそうと思ってもすぐには増えないと思われていたからだ。今やラミレス版スモールベースボールの象徴とも言える神里を筆頭に、クリーンナップと投手、捕手を除いた4人が、いつでも次の塁を狙っている。実際に盗塁にいたらなくても、このプレッシャーがコントロールミスを招き、主軸の長打を呼び込むこともある。
8連勝中、「スモールベースボールができてきた」と手応えを感じてきたラミレス監督。この勢いで選手が走り続ければ、ペナントレースでの快走もきっと続く。
(C)AbemaTV