4月29日(日)よりスタートする『格闘代理戦争 2ndシーズン』(AbemaTV)は、レジェンドたちの推薦選手とともに日本から世界へ、K-1からMMA(総合格闘技)へと新たな歩みを進める。その前に新シリーズの布石となった1stシーズンを振り返ろうと思う。
1stシーズンのミッションは、4人のレジェンドが推薦する選手がトーナメントを争い、優勝者には賞金とK-1グループとのプロ契約、「K-1 WORLD GP 2018 JAPAN~K'FESTA.1~」での公式戦デビューという破格の条件が与えられた。
この戦争にエントリーしたのは、K-1 MAXのカリスマ・魔裟斗がトライアルで選んだ松村英明、暴走柔道王・小川直也が選んだ柔道インター杯王者・小倉拓実、山本“KID”徳郁のジム「CRAZY BEE」所属のテコンドーの実力者・スソン、そして最後にK-1WORLD GPスーパーフェザー級王者、武尊がK-1アマチュアから選んだ中嶋志津麻の4人。このトーナメントの決勝戦は、松村と中嶋の対戦となり、松村が勝利しK-1デビューの切符を掴んだ。
1stシーズンは約3ヶ月という短期間で、各レジェンドがK-1の技術を叩き込むという短期集中型の企画だった。結果、キックボクシングのアマチュアの経歴を持つ松村と、K-1アマチュアというルールを精通する中嶋が勝ち上がるというのは、極めて既定路線だったともいえる。
あくまで結果論だが、K-1ルールで争うことを前提でエントリーしたスソンや小倉は、総合格闘技や柔道のトレーニングを積んできた選手たちということで、短期間でK-1スタイルを習得することはかなり不利だったことは事実。その後本来の総合格闘技のトレーニングに戻ったスソンは勿論だが、小倉のポテンシャルの高さにMMA界のパイオニアの一人、「和術彗舟會HEARTS」代表の大沢ケンジが注目、ジムに迎え入れるなど敗戦後にそれぞれのストーリーも既にスタートしている。
今回から始まる「格闘代理戦争 2ndシーズン」は、日本のMMA界次世代のタレント発掘という新たなミッションへの挑戦である。1stシーズンに参加した山本“KID”徳郁が再登板、トライアウトを決行し原石を発掘。さらに秋山成勲、桜井"マッハ"速人、五味隆典という日本の総合格闘技を代表するレジェンドが参戦。そして、今回注目なのは最もこの手の企画に対して否定的と思われた、現役バリバリのファイターである青木真也の参戦だろう。青木は早くも参戦するレジェンドらにトラッシュトークを仕掛けている。
早くも不穏な空気が流れる「格闘代理戦争 2ndシーズン」、格闘技界注目の危険な戦いがいよいよ開戦する。