「亀田3兄弟」として、大きな話題を作ってきたボクシング世界3階級王者の亀田興毅(31)が、世界チャンピオンよりもさらに大きな目標に向かって、身を削っている。5月5日、現役時代にプロ初黒星を喫した元WBC世界フライ級王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(40)との1試合限りの復帰戦を行うが、その目的を聞かれると「今はどれだけボクシングを盛り上げられるかしか考えていない」という。時代の流れ、うねりの中で亀田が目指す日本ボクシング界の改革について、熱く語った。

 5月2日、協栄ボクシングジム。5月5日の試合に向けて公開練習を行った亀田は、記者の前で日本ボクシング界について、その思いを語り続けた。「ボクシングの業界はまだまだ小さい。年間興行数だって200回ぐらいしかない。平均売上だって20億円そこそこですよ。(プロ)野球とかに比べたら1日の売上で負けますよ」。プロ野球12球団の試合は、どこかのテレビ局やサービスで必ず放送され、2017年に行われた858試合の平均観客動員数は2万9300人。一方、ボクシングでは世界タイトルマッチを2試合、3試合とそろえて大きな会場に人が呼べるが、4回戦や6回戦といった試合は、ほとんど放送もされずニュースとして取り上げられることも少ない。引退してから約2年半。「これから新時代を作っていかないと」という思いが強くなった。

 これが最後と決めてリングに上がる試合は、ポンサクレックにライセンスの再交付が認められず、日本ボクシングコミッション(JBC)の公式戦にはならなかった。「盛り上げていこうという立場なので、みんなで手を取り合ってできればよかったのですが…。自分の中で寂しい気持ちもあるけれど仕方ない。今はどれだけボクシングを盛り上げられるかしか考えていない。どれだけ素晴らしさを伝えられるか。それがあるからこれだけ減量して、もう1回リングに上がろうと思える。日本を開国した坂本竜馬のように、自分もボクシング界の坂本竜馬のようになれたらと取り組んでいます」。日本人の世界チャンピオンこそ多数いるが、日本がボクシング人気で沸いたころの勢いは取り戻せていない。ならば自分が起爆剤となって、もう一度日本のボクシングにさらなる光を当てる。それが今の亀田を支えている力だ。

 現在、亀田は身を置く協栄ボクシングジム主催のイベント「東京ファイトクラブ」のプロデューサーを務めている。「4回戦の子たちにもスポットを当てています。先人の人たちは尊敬する人たちばかりですが、これから自分らで時代を変えていかないといけないと思っています。自分らみたいな思いはさせたくない。亀田3兄弟みたいな思いはさせたくない。盛り上げたことは盛り上げたけど、あかんこともあった。これから頑張ってくる子たしがおるし、全国にいろんなボクサーがおる。そういう子たちにのびのび楽しくボクシングをやってほしいし、やったらこれだけファイトマネーが稼げるというような、明るい話題をもっともっと作っていきたい。業界の未来を、みんなが手を取り合ってできるはず」。明るい未来への道を作ることが、ボクシング界のスターを生む。亀田はその道を切り拓こうというのだ。

 宿敵ポンサクレックとの対戦は、レフリーのみ・ジャッジなしで採点や判定がない、KOのみで勝敗がつく完全決着ルール。そんな試合ででも「自分の体で実験しているんですよ。筋トレも減量も。今、身をもって体験しておけば、下の子たちに教えていけるじゃないですか。今回の試合には、いろんな意味があるんですよ。ボクシング界のためでも、これからのボクサーのためでもあるんです」と、身を削っている。目の前の敵に打ち勝ち、そこからかつてないボクシングブームがやってくる。それた実現した時が、亀田興毅の完全勝利の瞬間だ。

(C)AbemaTV

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