6日に行われた対巨人8回戦、チームは18安打12得点の大勝で連敗を4で止めた。しかし、そんな結果にもかかわらず、野球解説者の齊藤明雄氏にはどうしても気になる点があったようだ。それは、横浜DeNAの捕手問題である。
齊藤明雄氏といえば、横浜一筋17年で128勝133セーブを達成した球団のレジェンド。普段は温厚な齊藤氏が珍しく、やや語気を強める場面が見られたのは、7回の攻防だった。
この日AbemaTVで解説を務めていた齊藤氏は、7回に3番手としてマウンドに上がった井納とキャッチャー・嶺井のやり取りに着目していた。6回に3失点で降板した京山の後、無失点で火消しに成功したエスコバー。さらに盤石の展開とすべく7回のマウンドを託されたはずの井納は、2失点を喫して1イニングでマウンドを降りた。
その投球を見ていた齊藤氏は「嶺井は怒らないといけませんね」と切り出すと、「井納のボールが好ましくない形で真ん中に集まっていた。それなのに、嶺井は井納に対して何も言わない。先輩後輩もあるのかもしれないが、キャッチャーは第2の監督。遠慮しているようでは務まらない」と、一刀両断。
さらに投手の継投について聞かれた齊藤氏は「本来ならば、井納が7回をゼロに抑えて、8回も続投。9回をパットンで、抑えの山崎を温存するのが理想的だった」と話し、守護神・山崎の起用に関しては「昨日は投げていないし、明日は休み。点差があったといえ、落とせない試合。当然の決断だ」と考えを述べた。
1、2番の出塁率や打線の繋がりなどを改善すべく、この日の試合前に「スモールベースボールというよりは、攻撃的野球」と話し、2番にソトを据えたラミレス監督。その采配は見事「吉」と出たが、一方で浮かび上がった捕手問題。今日までの29試合を終えた時点で嶺井のスタメンが22試合、戸柱が7試合と併用が続いていた。しかし戸柱は6日付で登録抹消となっている。この判断についてラミレス監督は「(戸柱は)ルーキーイヤーはレギュラーでNO.1捕手だったが、昨年は防御率が良くなかった。今年は優勝しなければならないので、結果が出ていなければ使えない」と、戸柱の登録抹消の理由を話した。
一難去ってまた一難。20年ぶりの悲願達成に向け、横浜DeNAラミレス監督の悩みとファンの心配は尽きない。
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