ボクシング元世界3階級王者の亀田興毅(31)が、元世界4階級王者で全階級共通での評価「パウンド・フォー・パウンド」で軽量級初の1位にも輝いたことがあるローマン・ゴンサレス(30)について「かませ犬でも選んでくれたら」と切望した。
亀田は5月5日に、現役当時にプロ初黒星を喫した元WBC世界フライ級王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(40)と、バンタム級6回戦のスペシャルマッチを実施。左ストレート一発で2回TKOでの勝利を勝ち取ると、直後の引退式では10カウントゴングを自ら制止。「もう1人戦いたい相手がいる。ローマン・ゴンサレスです」と、リング上で憧れの選手との試合を願い出た。
翌日出演したAbemaTV「リアルカイジGP」に生出演後、インタビューに応じると「ゴンサレスはスーパーチャンピオンだし、現役バリバリ。自分からしたら雲の上の存在。(試合を)受けてくれるかくれないか。亀田興毅史上、最大のチャレンジマッチですよ」と思いを明かした。ゴンサレスといえばメイウェザー、パッキャオらがいる中で世界No.1と認められた伝説級のボクサー。「全階級で4団体あって、世界の強者が集まってきて、その中で1位。誰が軽量級でそんなことできるんですか。1回でも、瞬間的でも1位になったらすごいことですよ」と、我が事のようにまくしたてた。
ゴンサレスは昨年3月、9月とシーサケットに連敗。それでも48戦46勝(38KO)2敗の実績を誇り、現在も再び世界のベルトを巻くべくトレーニングを積んでいる。「おれの方が格下。(ポンサクレック戦は)久々の復帰やったからバンタムだったけど、(ゴンサレスの)スーパーフライ級まで落とします。かませ犬でも選んでくれたらいいですよ。かませ犬相手に、お金稼ぎに来てくれたいいですから」と語った。この日は1億円をテーマにした番組の出演だっただけに「1億円当たったらゴンサレスのファイトマネー? そういう試合ができたらいいですよね」と、スーパースターと拳を交えるなら何でもやるという意気込みだ。
強気なコメントが目立つ亀田だが、ボクサーとしての評価はいたって冷静だ。「ゴンサレスと拳を交えられるなら、その時は全力で勝ちに行きますけど、現状だと99%勝てない。自分の実力、相手の実力は客観的に見られる」と答えたが、その後には「しっかりとアンダードッグ(かませ犬)になりますけど、闘犬(浪速乃闘拳)なりに噛み付きますよ。噛み付いたら離さない」と、目をぎらつかせた。
満員の後楽園ホールで、突如叫んだゴンサレスへの熱い思い。夢の試合の実現に向けて、全てを尽くしてその時を待つ。
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