将棋の第76期名人戦第3局が5月8、9日に奈良市の「法相宗大本山 興福寺」で行われ、羽生善治竜王(47)が佐藤天彦名人(30)に111手で勝利し、七番勝負の戦績を2勝1敗とした。羽生竜王はここまで通算タイトル数が99期で、将棋界初となる「タイトル100期」にあと2勝と迫った。
第1局を羽生竜王、第2局を佐藤名人が制して迎えた第3局は、1日目がゆったりした展開で進むと、2日目の昼食後あたりから本格的に戦闘開始。徐々にペースをつかんだ羽生竜王が確実に押し切った。2人の対戦成績は、これで佐藤名人の9勝8敗となった。
羽生竜王は昨年末に、永世称号がある7つのタイトル全てで資格を得る「永世七冠」を達成したほか、4月12日には史上2人目となる通算1400勝と次々に偉業を達成。タイトル獲得数では既に2位の大山康晴十五世名人の80期を大きく離す99期で歴代1位だが、通算100期達成の可能性がある七番勝負と、戦前から注目を集めていた。
対局後、羽生竜王は「本当に最後まで分かりませんでした。(第4局は)いいコンディションで臨めればいいと思います」とコメントした。第4局は5月19、20日に福岡市の「アゴ-ラ福岡山の上ホテル&スパ」で行われる。AbemaTVでは、この対局を終了まで生放送する。
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