法大野球部OBでプロ通算2038安打、コーチとしてもイチローらを育てた新井宏昌氏(66)が、商売道具であるバットについて「グリップエンドを削ったら、アベレージが1割上がったことがある」と、わずかな違いが絶大であると力説した。
![名打者・名コーチの新井宏昌氏のバット論「グリップエンドを削ったら打率が1割上がった」](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/7/3/724w/img_73a875a62440f9839d182ae4b7064954508127.jpg)
新井氏は5月13日、AbemaTVの東京六大学野球 2018春季リーグ戦の中継に解説で登場。自ら名球界入りする2000安打を記録し、引退後はコーチとしてオリックス時代にイチロー、広島時代には丸らを育てたことで知られるが、この日はモニターに映った選手のバットに注目。大きなグリップエンドの特徴的なバットに「私も若いころに、こういうバットを使っていました」と振り返った。
さらに新井氏は、バットコントロールこそしやすかったが、打球の勢いが出ないことから、グリップエンドを半分ほど削ったことがあるエピソードを披露。「同じ感じで振ったのに、打球が強くなって。アベレージが1割上がりました。バットでそれだけ変わります」と、道具との相性がいかに重要かを説いた。
かつては900グラムを超えるバットが多用されていたが、現在ではプロでも短く軽いものが使用される傾向にあるといい「オーソドックスなのは34インチぐらい。私より体格がいい今の選手が、それよりも短くて軽いバットを使いたがる」とも話していた。なお、教え子の1人であるイチローについては「結果を出した人の多くはグリップを細くしたり、軽くしたりとマイナーチェンジするのですが、彼は一切変わっていない。不思議です」と語っていた。
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