横浜一筋15年、通算101勝を挙げた野球評論家の野村弘樹氏(48)が、「エースの資質は一番ある」と評するも、今シーズンここまで勝ち星なしと不調に苦しむ横浜DeNA今永昇太投手(24)の状態を案じている。

 昨シーズン11勝を挙げ、チーム躍進の原動力として活躍した今永。しかし今シーズンは開幕当初の出遅れ、さらに1軍復帰後3度の登板で未だ0勝、防御率11.25など、復調の兆しすら見えずに苦しい状況が続いている。エースとしての活躍を期待された左腕のまさかの事態に野村氏は「その予兆は2月1日のキャンプイン、ブルペンでの様子に見て取れた」と語った。

 「本来であれば気持ちよくキャンプインするために、相応の準備をして臨んでいるはず。しかし今年、ブルペンの今永には、体(肩)を気にしているのか、フォームを気にしているのか……迷いや悩みがありました。あれ、どうしたのかな? と感じたほどです」

 最良、最大のパフォーマンスを発揮するための要素として「心技体」という表現がある。これは精神力、技術力、体力の総称。さらにそのバランスを意味するものだが、この点に関して野村氏は「個人的には『体技心』の順番だと思っている。体が万全じゃないと、技が発揮できない(力が出し切れない)、逆に技を発揮して結果が付いてくれば、自信(心)が伴ってくる」と話しており、現在の今永の状態に関しては「肉体的な何かが、精神的に影響を及ぼし、結果としてバランス、ベースを崩している」と推察する。

 横浜DeNAラミレス監督から「ファイティングスピリットを示す必要がある」と注文されたことについては「本来は度胸があり精神的にも強い選手だが、神経質な一面もある。今は大胆さよりも神経質な面が強く、少し悪い方向に出ている。そのことが“投げっぷり”に影響しているのでは」と続けた。

 気になる今永の復調に関して野村氏は「プロは厳しい世界。戻れなければ、このまま終わってしまう」と話す一方で、「それでもエースの資質は一番ある」と復活を信じてエールを送る。1日の対ソフトバンク戦では3回59球6失点でまたしてもノックアウトを喫するも、指揮官は試合後「次のチャンスは必ずある」と次回登板の可能性を示唆した。“4度目の正直”での今永の復活を、指揮官はもちろん、ファンも心待ちにしている。

(C)AbemaTV

▶▶6月5日17時50分~
【プロ野球】横浜DeNAベイスターズvs埼玉西武ライオンズ

【プロ野球】横浜DeNAベイスターズvs埼玉西武ライオンズ | 無料のインターネットテレビはAbemaTV(アベマTV)
【プロ野球】横浜DeNAベイスターズvs埼玉西武ライオンズ | 無料のインターネットテレビはAbemaTV(アベマTV)
AbemaTVのプロ野球は、去年より数段もパワーアップ!!ここでしか見られない全選手のオリジナル紹介メモだけではなく、 今シーズンより「オリジナルカメラ」や「オリジナル球場レポーター」「各選手のCG…