
6月17日に行なわれたK-1のフェザー級王座決定トーナメントから、新たなストーリーが生まれた。
実力拮抗の選手たちが顔を揃え、最終的に村越優汰が優勝したこのトーナメント。その一方、注目選手の1人だった小澤海斗は一回戦でジョージ・バレラにKO負けを喫した。
初代王座決定トーナメントでは準優勝、武尊のライバルとしてクローズアップされたこともある小澤だが、今回は世界の壁に遮られた形だ。
試合後、小澤はファンに向けツイッターで結果を報告。そこに絡んできたのが、同じトーナメントに参戦していた芦澤竜誠だった。芦澤は小澤のツイートに、こんな言葉を重ねている。
「おい!1回戦不発の小澤くん。
俺も準決で負けちゃって負け犬だけど、
負け犬同士9月タイマンやるしかないだろ!」
6.17K-1、芦澤は1回戦でKO勝ちしたものの、準決勝では判定負けという結果に終わっていた。
大会前は会見などでビッグマウスを連発、特に小澤を挑発していた芦澤。有言実行の優勝はならなかったが、そこで心が折れず、すぐに次の行動に移ったわけだ。そしてそれは、小澤のファイティング・スピリットに再点火する燃料にもなった。
芦澤のツイートに、小澤はこう返している。
「上等だよ
またやる気にさせてくれてさんきゅな
これ決定で。」
小澤は小澤で、ツイッターで“絡まれた”ことをスルーせず、ファンも見ている前で呼応してみせたのだ。芦澤からの“エール”に応えたとも言える。
9月のK-1でこのカードが実現するかどうかは、まだ分からない。とはいえこの「負け犬同士」の対戦を期待するファンは、決して少なくないだろう。敗者にもドラマがあり、敗北から始まるストーリーもある。それもスポーツの、格闘技の魅力なのだ。




