5月29日から行われていた日本生命セ・パ交流戦は、21日に甲子園で行われる予定の阪神対オリックスの一戦を残すのみとなった。19日終了時点でのセ・パ両リーグの対戦成績は、パ・リーグ59勝に対して、セ・リーグ48勝。12勝6敗、勝率.667という快進撃で交流戦首位に立ったヤクルト以外、上位6チームをすべてパ・リーグのチームが独占した結果を見ても、両リーグの勢いの差もさることながら、その「地力差」が浮き彫りになった格好だ。

 この結果について、「巨人―日本ハム―横浜」と、セ・パ両リーグでのプレイ実績がある林昌範氏が、自身の投手経験を踏まえて「制球のセ、球威のパ」を理由の一つに挙げた。

 「セ・リーグには比較的狭い球場が多く、『ボールを低めに集めろ』と口を酸っぱくして言われました。打者も低めに目付をして見極めを図るタイプが多いので、ボール半個分の高さやコースのズレによって、長打を浴びるというケースが多かったように思います」

 まずセ・リーグの特徴について話した林氏は、巨人から日本ハムに移籍した2009年、中継ぎとして46試合に登板し、チームがリーグ優勝を果たした移籍一年目に「衝撃を受けた」という言葉を紹介しつつ、パ・リーグの特徴を説明した。

 「移籍直後のことです。当時の一軍投手コーチであった吉井理人さんに『コースばかり狙うな、腕を振れ!』と言われました。セ・リーグとは逆に広い球場が多いパ・リーグでは、しっかり腕を振り、球威で勝負をする投手が多いんです。この違いに当初は驚き、衝撃を受けました。今回の交流戦を見ても、パ・リーグには全体的に球威のあるボールを投げる投手が多かった。対するセ・リーグの打者は、速球に押されるというよりも、戸惑うことが多かったのではないでしょうか。実際に私も、パ・リーグ移籍後はストレートの割合が増しましたし、多少のコントロールミスをしても、しっかりと腕を振っているためか打者のミスショットを誘え、痛打される機会も幾分減ったように感じました」

 もちろん全てのケース、選手に当てはまるわけではないが、ファンとして、「力と力の勝負」は見ていて心が躍る。そんな野球観戦の醍醐味を再認識したセ・パ交流戦となった。

(C)AbemaTV

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6月26日(火)17時50分より放送予定

【プロ野球】横浜DeNAベイスターズvs阪神タイガース

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