将棋の棋聖戦五番勝負第4局が7月10日、新潟県新潟市の「高志の宿 高島屋」で行われ、羽生善治棋聖(竜王 47)が挑戦者の豊島将之八段(28)に133手で勝利した。これで五番勝負の成績は2勝2敗と五分に。7月17日に行われる最終第5局で羽生棋聖が勝利すると、前人未踏のタイトル通算100期獲得の大偉業を達成する。
通算の対戦成績で羽生棋聖の13勝12敗と拮抗していた2人の対局は、早い時間から駒がぶつかる激しい展開に。後手番の豊島八段の積極的な仕掛けを羽生棋聖がしのぎ、負ければ2008年以来10連覇中だったタイトルを失う窮地から脱した。
羽生棋聖は昨年、竜王のタイトルを獲得して歴代1位記録を更新するタイトル通算99期を記録。2位の大山康晴十五世名人(80期)を大きく離して、将棋界初の100期目前となっている。昨年達成した永世七冠、今年2月に受賞した国民栄誉賞とならび、新たな金字塔を打ち立てるか、次局は大きな注目を集めそうだ。対局後は「最終局なんで、悔いの残らないように思い切って指せたらいいと思います」と語った。また大盤解説の会場ではファンに向けて「ずっと難しい将棋でよく分からなかったのが率直なところです。次の対局も熱戦になるように頑張りたいです」とあいさつした。
最終第5局は7月17日、東京都千代田区の都市センターホテルで行われる。持ち時間は各4時間。AbemaTVではこの対局を終了まで生中継する。
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