昨年に続き、7月22日のKrush後楽園ホール大会では、中国チームとの対抗戦が行なわれた。
今回は7対7にスケールアップ。中国の立ち技イベント「武林風」の新鋭たちが来日している。 中国というと武術のイメージが強いが、経済成長もあってかプロ格闘技イベントの新たな大国としても急激に成長している。実際、過去に日本、中国で組まれてきた対抗戦ではKrush勢がすべて負け越しているほどだ。
今年は必勝を期して元王者やタイトルに絡んだ経験のある選手を多く選抜したKrushチーム。先鋒の山本直樹が延長戦で勝利をもぎ取ると、鈴木勇人も判定勝ち。さらにレオナ・ペタスはボディへの攻撃を的確に決めると、パンチの連打でジャオ・チョンヤンを沈めてみせた。
続く中堅戦では中国武術・散打の英雄であるフー・ガオフォンがKrush初参戦のMMAファイター・高木健太を豪快なパンチでKO。ここで日本勢は初黒星となる。しかし左右田康臣がモン・グォドンをボディブローで倒し、チームの勝利を決めると副将・佐々木大蔵、大将・卜部弘嵩が判定勝ち。6-1の大差で日本の勝利となった。
特に大将の卜部は昨年の対抗戦でも最後に登場して敗れており、間接的ではあるがリベンジを果たした形だ。またK-1で敗れてからの再起戦でもあった。佐々木、左右田、山本も再起のリングであり、それだけ気合いも入っていたということか。
しかし中国側の選手たちもアグレッシブかつパワフルなタイプが多く、試合運びなどで日本勢に後れを取ったものの、実力やポテンシャルの高さを感じさせてくれた。
Krushの宮田充プロデューサーによれば「これからもしのぎを削り合って、お互い高みを目指したい」と、交流&対抗戦は継続していく模様。これに武林風のプロデューサーも「来年はもっと強い選手を連れてきます」と宣言している。
すでにK-1王者(前ライト級王者ウェイ・ルイ)も輩出しているが、中国のレベルはこれからも上がっていくはず。Krushでの対抗戦は選手もファンも熱くなる名物企画になっていくのではないか。