「今の政治課題に取り組むにあたり、安倍総理中心にしっかりした取り組みを進めていくことが適切だと判断しました」
 急遽開いた会見で総裁選不出馬を表明したのは、自民党の岸田文雄政調会長。西日本豪雨や北朝鮮外交など、今ある政治課題を理由に安倍総理を支持する考えを示した。
 しかし岸田氏は去年、総裁選出馬を視野に入れ大臣の職から離れている。当時、「“安倍時代”もいつかはこの後が巡ってくるわけであります」(去年4月)、「権力を謙虚に使うということこそ、政治が国民から信頼を得る上で大変重要なポイントではないか」(去年7月)と述べ、「(憲法)9条を今すぐ改正することは考えない」(去年5月)、「経済政策における格差といった負の側面に対して、適切に対応することが重要なのではないか」(去年7月)と安倍総理との政策の違いもアピールしてきた。