トッププロが集う麻雀リーグ「RTDリーグ 2018」BLACK DIVISION 53・54回戦が7月26日に放送され、小林剛(麻将連合)と萩原聖人がトップを取り、小林は12勝目を挙げ、トータル+630.3を記録した。これはRTDリーグ 2016で瀬戸熊直樹(連盟)が記録した+576.4を更新。萩原は5勝目を挙げたものの5位のまま終戦を迎えた。
これにより準決勝進出者は小林剛、瀬戸熊直樹、白鳥翔(連盟)、内川幸太郎(連盟)の4人。来期残留は萩原聖人、松本吉弘(協会)の2人。入れ替え戦は多井隆晴(RMU)。自動降級が村上淳(最高位戦)となった。
1、2、7、8卓となったBLACK 53回戦の対局者は小林剛、村上淳、瀬戸熊直樹、多井隆晴。東2局2本場、小林は親番でリーチ・一発・タンヤオ・チートイツで1万2000点(+600点)をアガってトップに立つと、南2局1本場でも1万2000点(+300点、供託1000点)を加点。盤石のゲーム運びで通算12勝目を挙げ、準決勝進出を決めた。「こんなに上手くはいかないんだよってことが、準決勝では見られるんではないかと思います」としながらも「ボーダーを勝手に考えてみたところ、100~150ぐらいの間。200負けると危ない。150負けぐらいならなんとかなる」と決勝進出ボーダーを予測した。
3、4、5、6位卓となった54回戦の対局者は萩原聖人、松本吉弘、内川幸太郎、白鳥翔。注目は4位・内川と5位・萩原との直接対決。2人の差は154.6ポイントで、萩原は7万4700点差のトップラスを内川に決めることが必須条件だった。「奇跡を信じたい。自分で起こしたい」と語っていた萩原は、東4局2本場でリーチ・一発・ツモ・イーペーコーで1万2000点(+300点、供託1000点)をアガって夢をつなぐ。しかし南2局、内川とのリーチ合戦でめくり負けて1万2000点を放銃。南3局では8000点(+供託1000点)を内川からアガって粘りを見せたものの、準決勝進出条件はクリア出来ず、トップは取ったが5位で予選を終えた。「悔いなし。本当悔いなし」と萩原のRTD初参戦は幕を下ろした。【福山純生(雀聖アワー)】
【BLACK DIVISION最終順位】
1位 小林剛(麻将連合)+630.3 準決勝進出
2位 瀬戸熊直樹(連盟)+218.3 準決勝進出
3位 白鳥翔(連盟)+161.7 準決勝進出
4位 内川幸太郎(連盟)+54.1 準決勝進出
5位 萩原聖人▲31.5 来期残留
6位 松本吉弘(協会)▲216.2 来期残留
7位 多井隆晴(RMU)▲289.0 入れ替え戦
8位 村上淳(最高位戦)▲527.7 自動降級
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
【各選手コメント】
1位 小林剛(麻将連合)+630.3→315.2(準決勝持ち越しポイント)
明らかに恵まれたすごい偶然があって、それを完璧に打てていれば、800ぐらいはいけたんじゃないですかね。アガリ率が一番高くて、放銃率が一番低いというのが僕が目指している戦い方。人より圧倒的にはアガれば、振り込み率も減るので、差し引きとして点数が残る。これを今期は実践できた。
2位 瀬戸熊直樹(連盟)+218.3→109.2(準決勝持ち越しポイント)
昨年の予選最終戦。オーラスで勝又さんに逆転されて準決勝を逃したんで、準決勝進出は第一の最大の目標だった。200ポイントを突破できたことは上出来で、麻雀の内容も、80点ぐらいは自分にあげてもいい。持ち越しポイントに関しては、ボーダー付近にはいると思うので自分の普通の戦いが出来る。
3位 白鳥翔(連盟)+161.7→80.9(準決勝持ち越しポイント)
今期重視していたことはコンディション作り。対局前日は仕事入れますかと言われても、無理ですというぐらいこのリーグにかけていた。最終節はミスが多くて、出来も悪かったし、牌もついてこなかったけど、そういう日もあることを踏まえて貯金を作ってきたので、これが実力かなという感じ。
4位 内川幸太郎(連盟)+54.1→27.1(準決勝持ち越しポイント)
開幕の4連敗から始まって、350ぐらい沈んでいるところから、よく積み重ねて来られたなというのが正直な感想。8、7位を意識し始めて、6、7位の勝負ができればとトップにこだわらないでやってみようと思ったら、トップ回数が自然に増えていった。前だけを見て(決勝)4位までの椅子を勝ち取りたい。
5位 萩原聖人▲31.5
やっぱり一流プロは強かったと心からそう思います。悔しいというよりかは、やりきったかなという感覚の方が今回正直強いですね。こいう結末の未来があったんだということを素直に受け入れるしかない。RTDの経験値は生きていく上で、麻雀関係なく大事な経験をさせてもらったなって本当に思ってます。
6位 松本吉弘(協会)▲216.2
こんな麻雀を味わったことがなかった。今までやってきた麻雀とはまったく別物。1回のツモアガリだったり、1回のトップがこんなにうれしいことは、本当になかったし、1回のラスと放銃で、こんなにも汗かいて、もう涙が出そうになったり、一牌一牌をツモるのが、苦しかった。今期で学んだことを来年生かしたい。
7位 多井隆晴(RMU)▲289.0
敗れた原因は簡単です。7位と8位を意識しすぎました。RTDからいなくなったらもう、麻雀やめたい。Abemaからいなくなったらどうしようとずっと考えていた。まさか自分が7位になるとは思わなかったんで、落ち込んでますけど、気持ち入れ替えます。明日の朝になったら、入れ替え戦のことだけ考えて生きていきます。
8位 村上淳(最高位戦)▲527.7
ファンの方にも、最高位戦のみんなにも申し訳ない。終盤の6連敗に関しては、配牌とツモは人間の力ではどうしようもないこと。なぜそうなってしまったかを考える意味は無いので、RTDの中では試練の年だったと思うしかない。もっと強くなって呼んでもらえるように、出られない間は努力するのみと思っています。
◆RTDリーグ サイバーエージェント代表取締役社長・藤田晋氏が、2016年に立ち上げた長期リーグ戦。各団体のトッププロ15人に加え、芸能界から萩原聖人が参戦。「BLACK DIVISION」「WHITE DIVISION」に分かれ、1人半荘27回戦を行う。上位4人ずつがポイントを半分持ち越して、準決勝に進出。さらに勝ち抜いた4人がポイントをリセットして決勝で争う。今期から新たに降級システムが導入され、各組予選8位は自動降級、各組予選7位は推薦者2人と入れ替え戦を行う。
(C)AbemaTV