日本を代表するファイター、青木真也が今年2戦目のMMAマッチを行なった。舞台は7月27日の「ONE Championship」フィリピン・マニラ大会。青木は数年前からONEに参戦し、日本にとどまらない“アジアの舞台”を主戦場に活躍している。
一昨年、昨年とタイトルマッチで敗れた青木だが、今年5月に復活の勝利。今回はそれから約2ヶ月と、短いスパンでの試合となった。
今回のシャノン・ウィラチャイとの試合は、青木の強さをまざまざと見せつけるような内容に。組みついてテイクダウン、パスガードしてパウンドと隙のない攻撃だ。
しかし、そこからの展開がいつもとは違った。抜群の極め、すなわち絞め技・関節技のテクニックを持つ青木だが、この日はパウンド自体が凄まじい威力。加えて相手のガードを制した上でのヒジも完璧にヒット。痛烈なダメージを与え、レフェリーストップによるTKO勝利を収めた。
同じ寝技でも「鮮やかなサブミッション」ではなく「強烈な打撃」での勝利。試合後にヒジをアピールする姿を見ても、かなりの手応えがあったようだ。
そしてこれは、盟友ともいえる北岡悟へ「つなげる」勝利でもあった。ONEの2日後、29日には日本でRIZINが開催。そこで北岡は元UFCファイターのブラジリアン、ディエゴ・ブランダオンと対戦することが決まっていた。試合を終えた青木は、ツイッターで北岡に「繋げたよ」とエールを送っている。
北岡はブランダオンのパウンドでKO負け。青木に続くことはできなかった。しかし、MMAの最前線で体を張って闘い続ける彼らの、“友情”という言葉ですら括れないほどの関係性に胸を熱くしたファンも多かったのではないだろうか。