AbemaTVの『千原ジュニアのキング・オブ・ディベート』(7月29日放送)に出演した元SEALDsメンバー・諏訪原健氏が「とりあえず議論をしたことにして採決しちゃおうみたいな。多数決でこっちは数持ってるんだからそれでやっちゃおう、みたいなことが多すぎませんか」と、与党の国会運営に異を唱えた。
「国会っていうのは議論をしたことのアリバイ作りのためにあるんじゃないですよ。しかも隠ぺいや改ざんで、議論の土台すら壊れていますよね。こういう状態ではまともな議論のしようがないと思う。国会っていうのは自民党のためにあるんじゃないぞということをもう一回考えてもらわないといけないんじゃないかと思っています」と指摘した。
これに対し、作家の鈴木涼美氏は「私は自民党が好きじゃないけど、野党が情けないせいだと思っています。あまりに魅力的な野党がなくて、民主党政権の情けない姿を見ていたら、自民党に頼んでおいた方がまだマシかなと思いますよね。すごく志が高く、自民党と戦える野党が育たなかった日本の土壌の問題」と反論した。
作家の乙武洋匡氏は「民主党から政権を奪い返した頃の自民党はいいなと思っていたんですよ。すごく国会の進め方も丁寧だったし、皆無とは言わないものの国民がカチンと来るような明らかな失言も少なかった。ですが最近は酷いですね。国会運営も、民主主義と多数決を履き違えているんじゃないかなと僕は感じているんですね。多数決っていうのは"5対3で5の人々の勝ち。これで決めるね"っていうものですが、民主主義というのは5を取った人々が3の人々の意見も聞いて、全員にとってベストな落としどころはどこだっけ?という判断の権利を持っているだけなんですよ。最近の自民党の国会運営を見ているとその民主主義のプロセスを経ず、ただの多数決で押し切ってしまっている場面があまりに多いなと感じますね」とコメントした。
こうした意見を受け、諏訪原氏は「正直、野党がだらしないと感じる時はかなりあるんですけど。今どっちがだらしないという議論の土台が壊れちゃっている。それぐらいかつての自民党とは違うんじゃないのという危機感があります」と話していた。(AbemaTV/『千原ジュニアのキング・オブ・ディベート』より)